さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

三響会@増上寺

2009年09月11日 | 劇♪場♪
二年ぶりの東京である、
三響会の十一世田中傳左衛門十三回忌追善公演を増上寺の大殿で拝見した。

亀井広忠さんの大鼓
田中傳左衛門さんの小鼓
田中傳次郎さんの太鼓

能楽師葛野流大鼓方の父上と歌舞伎田中流長唄囃子方の母上の間に
生まれ育たれた三兄弟が、囃子を通じて、能と歌舞伎
それぞれの伝統の上に立ち、さらなる新しい可能性を追求し
1997年に結成した会を「三響会」という。

御兄弟にとってはお祖父さまの追善公演ということで、
今回は、十一世の娘さんでいらっしゃる田中佐太郎さんも
「若菜摘み」で三響会に初出演された♪

黄金色に輝くきらびやかな天蓋の下に
阿弥陀如来さまが御座されておられ、
その前で、お囃子が演奏された。

能楽堂や歌舞伎座と違った本堂という空間は
お囃子の音の反響もいつもと違ってきこえる。

朗々と響きわたる観世喜正さんの謡で、
「江口」は梅若玄祥さんと藤間勘十郎さんが舞い、
「羽衣」では尾上菊之助さんが舞った。

玄祥さんは西行、勘十郎さんは普賢菩薩
ほとんど動かない玄祥さんの存在感♪

天冠と長絹をまとったまさに天女そのものの美しい菊之助さん♪

能と歌舞伎の融合♪

荘厳で幻想的な本堂の中、お囃子はまるで天人たちが奏でる音楽のようであった。