さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

九月文楽公演

2009年09月10日 | 劇♪場♪
昨日、九月文楽公演第二部を拝見した。

「伊賀越道中双六」 沼津の段

「艶容女舞衣」 酒屋の段

どちらも親子・夫婦の情愛を描いたもので、
沼津の切の住大夫さん、酒屋の切の嶋大夫さんの語りに泣かされる。

蓑助さんの十兵衛は、本当に素敵だった♪
勘十郎さんの平作も凄い!

親たちが奥の間に引っ込んで一人残ったお園。

「今頃は半七さま、どこにどうしてござらうぞ…
去年の秋の煩ひに、いっそ死んでしまふたら…」

文雀さんのお園がとても美してかぎりなく哀れを誘う。

はいはいしながら可愛いお通が出てくると
場内からかすかに笑いがこぼれたが、
お園のもとへ行ったり、
舅半兵衛のもとに行って羽織の紐で遊んだりする
なにもわからぬ無邪気なお通がこの場の悲しみをより一層際立たせていた。