不動産投資について、専門用語がめちゃくちゃ多いですよね、
IRRとかNPVとか何の略が不明ですし、何見てよいのかもわかりません。
今回はそれらの用語の意味を少しずつ整理したいと思いますね。
まず収益不動産について、良いか悪いかを判断するのは、ちゃんと儲けがでるかどうかの話…。
前回、軽く利回りの話をしました。
100万円の投資をして10万円の収入では利回り10%
これをグロス(粗利回り、表面利回り)とすると
経費が5万円かかるとしたら
(10万円-5万円)÷100万円=5%
ネット利回り(純収益利回り)は5%です。これは前回の話でご説明しましたね。
しかし投資採算性をこれだけで把握するのは難しいです(笑)
投資に対してどんだけもらえそうかとか、投資額をどんだけで回収できそうとかを測るのにほかの指標があります。
よく使われるのがIRR(iternal rate of return;内部収益率)です。
これは、初期投資額と賃料収入などを含む将来得られるキャッシュフローの合計の現在価値をイコールにする割引率(パーセンテージ)です。
すなわち、ちゃんと適正な期間でモトが取れるかどうか…。
このパーセンテージが大きければ短期間で投資額の回収が可能であると、認識していただいてOKです(^^)/
【例】
例えば定期預金の場合、一億円預けるとして金利2%としたら
- 1年目:1億円 × 2% = 200万円
- 2年目:1億円 × 2% = 200万円
- 3年目:1億円 × 2% + 1億円 = 1億200万円
単利ならこうなりますね。
キャッシュフローの総和を計算すると以下の通りになります
- 1年目CFの現在価値 = 200万円 ÷ (1 + 0.02) ≒ 196万800円
- 2年目CFの現在価値 = 200万円 ÷ (1 + 0.02) ^2 ≒ 192万2,300円
- 3年目CFの現在価値 = 1億200万円 ÷ (1 + 0.02) ^3 ≒ 9611万6,900円
合計=一億円
ということで、偶然にも(笑)
IRRは2%であるということがわかりました。
ちなみに不動産投資の場合で検討すると
1億円の不動産を購入で3年後に運用完了して1億円で売却。1年目は利回り4%、2年目は利回り1%、3年目は利回り1%で運用。
この場合3年間で得られるキャッシュフローは、以下の通り計算できます。
- 1年目:1億円 × 4% = 400万円
- 2年目:1億円 × 1% = 100万円
- 3年目:1億円 × 1% + 1億円 = 1億100万円
キャッシュフローからIRRをみると
400万円 ÷ (1 + IRR) + 100万円 ÷ (1 + IRR)^2 + 1億100万円 ÷ (1 + IRR)^3
IRRは2.03%であるとわかりました。
この差は直近で得られるキャッシュが大きいことから出てくるようですね。
このように投資については初期の段階で大きく収益が上がる投資の方が、IRRが高く採算性がよいことがわかります。
ちなみにROI(Return on investment;投資収益率)は投資に対する利益率であり、事業の効率とかを把握するのに役立っております。
例えば
- 10万円を投資して50万円の利益をあげた→50万円÷10万円×100=500%
- 1,000万円を投資して2,000万円の利益をあげた→2,000万円÷1,000万円×100=200%
利益額は少ないですが、上の投資が効率よいことがわかりますね。
不動産投資で使う収益率は上記のものですが、IRRがよく表に出てます。その時よく使われる数字としては
NPV (Net Present Value 正味現在価値;運用期間のキャッシュフローの現在価値の合計から初期投資額を引いたもの)があります。
IRRではこのNPVがゼロになるように考えます。ぶっちゃけ投資がどのようか効果を出すのかを表してますね(^_-)-☆
上記IRR、ROI、NPVとも、投資に対してどのような効果があるのか、いつ回収できそうなのか?という部分を把握できるので、投資物件の購入の前に、シミュレーションをされると良いかもしれませんね。