3月に出会った植物の花や鳥の写真を整理してみました。3月に入ると春の花が一斉に咲きだし、140品種ほど撮影できました。毎月恒例の記録として8~9回に分けて投稿させていただきます。
今回も、2月の花のアルバム同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
Awesome City Club / 勿忘(わすれな)(MUSIC VIDEO)
標準和名はヤハズエンドウで、学術的にはこちらで統一されているようです。日本では本州以南でよく見られ、畑や道端、空き地などでもよく見られます。
野に生えるエンドウで、果実が熟すと真っ黒になるところから名が付けられました。
土地に窒素を供給する、虫の生態系を豊かにする、土を守るなど、生態系が豊かになることに一役買っています。
< カラスノエンドウ(烏野豌豆) マメ科ソラマメ属>
3/27 近所の路傍
南アメリカ北部のスリナムが原産の常緑低木。枝が広がり、高さは4~5メートルほどになり、自然に傘状樹形となります。
花の形は同属のオオベニゴウカンに似て多数の長い雄しべが球形のブラシ状になります。その雄しべの色、オオベニゴウカンの紅色に対し、本種は先端は淡い桃色、根元は白色です。
別名で「スリナムゴウカン(スリナム合歓)」と呼ばれます。
<カリアンドラ・スリナメンシス マメ科ベニゴウカン属>
3/4 つくば実験植物園
日本に自生するオオシマザクラと沖縄などに自生するカンヒザクラの自然交雑種とされます。
早咲きのカンヒザクラの性質を受け継ぎ、開花期はソメイヨシノより早い3月上~中旬です。
各地に名所がありますが、やはり「発祥の地」であり、本州で最も早く咲くという伊豆河津町の並木や三浦海岸のものが有名です。
河津町では昭和54年にこの木を町の木に指定しました。
<カワヅザクラ(河津桜) バラ科サクラ属>
3/14 柏の葉公園
サクラの原種の一つ。旧暦の正月あたりに咲くことからガンジツザクラ(元日桜)と呼ばれることもあります。
主に沖縄県で野生化し、沖縄で「桜」と言えばこのサクラを指します。早咲きで有名なカワヅザクラ(河津桜)の片親です。
和名の緋寒桜(ヒカンザクラ)は花色が緋色に染まることからつけられました。この名前が彼岸桜(ヒガンザクラ)と紛らわしいので、本種の名前で呼ぶことが多いようです。
<カンヒザクラ(寒緋桜) バラ科サクラ属>
3/15 あけぼの山農業公園
ニホンズイセンに少し遅れて咲き出しますが、色が違うだけでとても似ています。
黄色とオレンジの房咲き。花つきがよく、上品な香りを放ちます。
フランス、スペイン原産の水仙で、大正時代に日本に渡来してきたといわれています。
<キブサスイセン(黄房水仙) ヒガンバナ科スイセン属>
3/15 あけぼの山農業公園
キルタンサス属にはアフリカに約50種が自生する球根植物。本種が栽培しやすく、最も広く栽培されています。
本種の名はギリシャ語で「曲がった花」を意味し、花姿を観察してみると確かに曲がっていることが分かります。
花姿がユリ(リリー)に似ており、野生では森林火災の後に短期間で育つことから、英語では「ファイヤー・リリー」とも呼ばれています。
<キルタンシス・マッケニイ ヒガンバナ科キルタンサス属>
3/4 つくば実験植物園
甘みと酸味、ほのかな苦みを持ち合わせた柑橘で、皮ごと食べられます。
他のミカン科の果樹は5月に開花するものが多いのに対して、本種は7月~9月と、少し遅いのが特徴です。
花は葉の腋に咲きます。 花数が多く、1つの葉腋から2~3個の花を咲かせます。「金冠」と当てて、より暮らしが豊かになるように、という願いが込められています。
<キンカン(金柑) ミカン科キンカン属>
3/4 つくば実験植物園
南ヨーロッパにおよそ15種類が分布する草花で、日本には17世紀の中頃に渡来したとされます。古くから供花・仏花として広く利用されているからか、なんとなく仏壇のイメージがある花です。
年々種類が豊富になり、オレンジ黄色系、シックな色あいなど色幅が豊富です。また、一重咲きのほか八重咲き種も流通しています。
別名はカレンデュラ、ポットマリーゴールドで、和名の由来は花の姿が金の盃に似ていることから付けられました。
<キンセンカ(金盞花) キク科キンセンカ属>
3/13 アンデルセン公園
オーストラリア南東部を原産とするマメ科の常緑樹です。原産地であるオーストラリアでは国花にも指定され、「ゴールデン・ワトル」とも呼ばれて、日本の桜のような存在として多くの国民に愛されています。
花の少ない早春に咲く花を観賞するため、暖地の庭木や街路樹として植栽されるほか、切花や生け花に栽培されます。和名の由来は葉の色が銀色を帯びていることから。
日本では黄色の花を咲かせるアカシアの仲間をミモザと呼ぶことが多いのですが、本来はアカシアの中のフサアカシアという種類がミモザになります。
<ギンヨウアカシア(銀葉金合歓)マメ目マメ科ネムノキ亜科アカシア属>
3/19 あけぼの山農業公園
高山の岩場などに自生しているヨーロッパ原産の多年草。春に花茎を伸ばしてピンクや白、赤などの小さな可愛い花(花径1.5㎝ほど)を次々と咲かせ、株がこんもりと茂ります。
鉢植えやグランドカバー、ロックガーデンにも用いられます。ライムカラーの葉を持つタイプや、斑入りの品種も流通しています。
本種の名前は、雲に届きそうな高山に自生することや、雲のようなもこもこした葉の隙間から花を咲かせることが名前の由来とされています。
<クモマグサ(雲間草) ユキノシタ科ユキノシタ属>
3/13 アンデルセン公園
三重県津市の赤塚植物園が独自に交配を重ね、誕生したクリスマスローズです。
ダークパープルでダブル(八重咲き)の印象的な花を咲かせます。
濃い小豆色で、やや抱え咲きの整型花。ボリュームのあるしっかりした花で、花首が強く、横向きに咲きます。
<クリスマスローズ「濃姫」 キンポウゲ科ヘレボルス属>
3/4 つくば実験植物園
三重県津市の赤塚植物園が独自に交配を重ね、誕生したクリスマスローズです。
ややクリーム色が入る白花の糸のように細く、ピコティ(覆輪)ダークネクタリー(蜜腺の色がやや黒っぽく色づく)です。
ふっくらした丸弁で深皿状に開き、横向きに咲きます。花弁の中央に細かいスポットが少々入り、アクセントになっています。
<クリスマスローズ「眉引き」 キンポウゲ科ヘレボルス属>
3/4 つくば実験植物園
西アフリカ原産の常緑半つる性低木。蝶が舞うような形のブルーやピンクや白の可愛らしい花を咲かせます。
青花はブルーエルフィンやブルーバタフライフラワーという名前でも流通したりします。青花ではなくピンクのパピヨンローズなどもあります。
本種の仲間は種類が多く、ウガンデンセ、ゲンペイカズラ(源平葛)、クラリンドウ、ブンゲイ(ボタンクサギ)という種類もあります。
<クレロデンドルム シソ科クサギ(クレロデンドルム)属>
3/4 つくば実験植物園
香辛料のサフランとは同じ属の仲間ですが、サフランが秋に咲くのに対して本種は春に咲きます。
そこで春サフランと呼ばれたり、観賞目的で栽培されるので花サフランと呼ばれることもあります。
本種の名前はギリシア語のクロケ(糸)に由来し、糸のような細長いめしべを持つ種があることにちなみます。
<クロッカス(花サフラン)アヤメ科サフラン属(クロッカス属)>
3/14 柏の葉公園
地中海原産。キャベツやブロッコリーの原種であるヤセイカンランに近い種です。
キャベツは葉が丸く結球しますが、本種は葉が広がりながら大きくなります。
日本には江戸時代に入りましたが、近年「青汁」の原料とされてから利用されるようになりました。ビタミン、ミネラル、カルシウム、βカロチンなど、栄養や抗酸化作用が豊富です。
<ケール アブラナ科アブラナ属>
3/4 つくば実験植物園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「3月の花のアルバム②」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「3月の花のアルバム ③」に続きます。
春を感じる雑草と言うと怒られそうですが、
エンドウらしい花を小さな咲かせ、
気持ちを楽しくさせてくれますよね
カンヒザクラ
私の中で、とあることで、思い深い桜なんです。
まだ寒い時期に咲き、春がすぐ近いのを教えてくれる桜ですよね
ギンヨウアカシア
私は、ミモザのほうが可愛いので、
ミモザと呼んでいます^^;
ゴスペラーズのミモザって曲もありましたよね
ふと思い出しました^^
コメントありがとうございます。
カラスノエンドウ、とても可愛くて綺麗な花を咲かせま
すね。カラスが好んで食べるから名前が付いたと思って
いましたが、調べたら、果実が熟すと真っ黒になるとこ
ろからきているそうです。
カンヒザクラ、沖縄で桜というと染井吉野ではなく、こ
の花を指すようですね。寒い時期に咲く花なのに、暖か
い沖縄で桜と呼ばれるのは面白いですね。
ミモザはフサアカシアのことを指すようですが、日本で
は黄色の花を咲かせるアカシアの仲間を、全てミモザと
呼ぶことが定着しているようですね。
アカシアと言えば、西田佐知子の「アカシアの雨がやむ
とき」のアカシアの花は、アカシアではなくニセアカシ
アのことのようです。これも、日本人が勘違いした例の
ようですね。(^.^)
こちらには無い植物って結構あってみた事がない花も多いです。
早咲きの桜に続き今度はソメイヨシノですね。
暖冬だから早く咲くかと思いきや3月に入ってから冬並みの寒さが来たりで
ここに来てようやく賑わって来ましたね。
入学式と桜 日本の風景だと思いませんか。
お花たち色々咲いて春爛漫 気持ちも明るくなります。ピエロ
全く分からなかったのはケールです。
食べたことが無いです。
ちゃんと正解出来なかったのは、カリアンドラ、キルタンサス。
後ろに付く名前が分かりませんでした。
クリスマスローズも品種名は知りません。
とても綺麗ですね。
クレロデンドルムが正解出来て嬉しかったです。
楽しませて頂きました。
今回はつくば実験植物園の花が出てくると予告があったので、身構えていました。
でも比較的今日は分かりやすい花が多くてよかったです。
キルサンタス、なぜか気になる花です。
育ててみたいです。
クリスマスローズにも和風の品種名があるのですね。
最後のケール、分かりませんでした><
コメントありがとうございます。
東北、北海道地方とそれ以外の地域では、花の種類が違
うものが多いですね。
東京ではソメイヨシノの開花が急ピッチで進んでいるよ
うですが、わが家の近くのソメイヨシノはまだ蕾が多く、
咲いていてもチラホラです。今週末から来週前半が見ご
ろのようです。
最近は3月にソメイヨシノが開花する年が多いようです
が、昔は4月の入学式の頃に桜が咲く風景が一般的でし
たね。今年は本来の姿に戻ったのかもしれません。
コメントありがとうございます。
私もケールという名前の野菜は聞いたことも、見たこと
も、食べたこともないんです。スーパーなどで見かけた
こともありませんが、どこで入手できるのでしょうね。
カリアンドラ、キルタンシス、クレロデンドルムがわか
るとは、さざんかさんは凄いですね。
調べて分かったのですが、クリスマスローズの園芸品種
は、三重県津市の赤塚植物園が多くの品種を作出してい
るようです。
コメントありがとうございます。
つくば実験植物園の花、今回はまだ2回目なので少ない
だけです。これから続々と登場しますので、身構えてお
待ちください。(笑)
キルタンシス、なつみかんさんのニーズに合った、育て
やすい花のようです。ぜひ育ててください。私は止めて
おきます。
クリスマスローズの「濃姫」、珍しい名前なので、由来
を知りたいですね。ケールはさざんかさんもご存じなかっ
たです。
おはようございます!
カラスノエンドウの花がミッキーマウスの形みたいで可愛らしいですね。
ギンヨウアカシア、先月百合が原公園で見てきました、ミモザの名前で春に必ずみたい花ですね😌😌
コメントありがとうございます。
カラスノエンドウ、この映り方を見ると、確かにミッキー
マウスに見えなくもないですね。名前も花も可愛らしい
ですね。
ギンヨウアカシアというよりも、通称ミモザと呼ばれて
いますね。学術的名称云々より、花を見たイメージから
ミモザと言う呼称がしっくりきますね。