Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

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スミレ、ビオラ、パンジー ① 

2022-01-31 | みんなの花図鑑
スミレ、ビオラ、パンジー、小さな子供でも知っている身近な花ですね。
これら3つの花、すべてスミレ科スミレ属で同じ仲間で名前が違うだけなんです。
では、これらの花がどのように誕生したのか調べてみました。

<スミレ、パンジー、ビオラ誕生について、こんな逸話があるんです>

あるときキューピッドは、恋を叶えようと人に弓矢を放ちました。しかし、その弓矢は外れてしまい、近くにある真っ白なスミレの花に当たってしまったのです。その後その白いスミレの花は輝くような光を放ち、三色のビオラやパンジーの花が生まれたといわれています。

それでは3つの花がどのように生まれたのか、ザックリと言えるのは次のような点です。

<スミレ 万葉の時代から日本に自生しているもの>



<パンジー ヨーロッパ・北米原産のサンシキスミレ等を交配したもの>



<ビオラ パンジーを小輪多花性種に品種改良されたもの>



それでは、その違いがどこにあるのかを見てみましょう。

<スミレ(菫) スミレ科スミレ属>
・日本原産の野生種
・分類 スミレ科スミレ属
・学名 ビオラ マンジェリカ(Viola mandshurica)
・花びらがラッパ型で、少し先がとがってほっそりしている
・葉と花が根から別々に伸びている。
・春に咲く




すみれと言えば、宝塚歌劇団を象徴する歌として「すみれの花咲く頃」がよく知られています。原曲はドイツの「再び白いライラックが咲いたら」ですが、宝塚歌劇団の演出家、白井鐵造氏が、ライラックを日本人に親しみやすい「すみれ」に変え、大幅に書き換えて現在の歌詞になったそうです。

<すみれの花咲くころ~愛あればこそ~この愛よ永遠に 宝塚歌劇団OG>


<パンジー スミレ科スミレ属>
・三色スミレの園芸種
・分類 スミレ科スミレ属
・学名 ビオラ(Viola)
・大きくて(直径5cm以上)華やかな花が数個咲く
・花びらの先がスミレに比べて丸みを帯びている
・秋から春に咲く
・花の中心にはブロッチと呼ばれる斑紋が付いている




パンジーの花の模様は「人が深く物事を考えている」ように見えることから、フランス語で「思想」を意味する「パンセ」(pensée)という言葉が花の名前の由来とされています。確かにパンジーには人の顔に似たものがありますね。

<パンジー・ビオラの見分け方>
※現在はパンジーとビオラは複雑に交雑された園芸品種が登場し、明確には区別できなくなっています。



<ビオラ スミレ科スミレ属>
・パンジーが品種改良されたもの
・分類 スミレ科スミレ属
・学名 ビオラ(Viola)
・小さい花(直径4cm以下)が固まって咲く
・秋から春に咲く
・花びらの先がスミレに比べて丸みを帯びている
・下唇弁(下につく花びら)に”ひげ”の模様がある。(無地やブロッチもある)




パンジーとビオラは複雑に交雑された園芸品種が登場し、必ずしも上記のような違いで区別できなくなっています。それを象徴するのが、サカタのタネが開発した「よく咲くスミレ」という名前のシリーズの品種なのです。

<パンジー よく咲くスミレ(マロン) サカタのタネ>


私は最初この花の名前を見て、スミレだと思いました。サカタのHPには以下のような説明がされています。「普通のパンジーよりも小さい、4㎝前後の中輪の花をたくさん咲かせるパンジー」だそうです。

<パンジー よく咲くスミレ(カシス) サカタのタネ>


パンジーは、一つ一つの花は大きいけれど、花の数が少ないので淋しい印象になることがあります。その弱点を克服するために開発された品種で、パンジーとビオラの良いところをさらに強化したものだそうです。

<パンジー よく咲くスミレ(ブルーハワイ) サカタのタネ>


”良く咲くスミレ”のタグのついた苗を園芸店で見かけたことのある人は多いと思います。 「スミレ」とわざわざ明記してあるからには、私のようにパンジーやビオラとは違う品種と思う人もいるかもしれません。

こうなると、私のような花の素人にはパンジーとビオラの違いが、ますます判らなくなくなってしまいます。次回以降、スミレ、ビオラ、パンジーをもう少し深く掘り下げて調べてみようと思います。