GREEN NOTE

ワイルドグリーンディスカス中心のアクアリウムブログです

コバルトとは?

2012年01月29日 | ディスカス

前回アクアマイスターにお邪魔した時に、みなさんとの雑談で
コバルト、ブリリアント、レッドターコイズの境界線はあるのか…?
そんな話題が出ました。
昔から感じていた素朴な疑問なのですが、確かに虫食いライン表現のコバルトとほとんど変わらない
ブリリアントやレッドターコイズの表現も見受けられます。
例えば…下の写真は古い書籍から抜粋した3品種ですが、どれがどれか区別がつきますか?


正解は左から順にレッドターコイズ、ブリリアント、コバルトです。
自分の感覚から言うと真ん中がレッドターコイズの表現に見えるので誤記かとも思いましたが
表現に触れている本文の説明を読むと、やはり真ん中がブリリアントで間違いありません。

では、次の魚はコバルトでしょうか?ブリリアントでしょうか?

写真に書かれていた品種名はブリリアントです。
虫食いラインのコバルトと言われればそれはそれで納得してしまいますね。
昔の香港やペナンのディスカスは3種のターコイズ+αを混ぜて、名前をアレンジしている物も多く…
古いイヤーブックやアニュアルなどを見れば見るほど、3種のターコイズの厳密な区別は出来なくなって
しまいます。
これらの書籍の中にも相変わらずコバルトは原種グリーンから云々…と書かれていましたが、
レッドターコイズやブリリアントを累代で繁殖していくと青ベタに近づくという話もありますね。
そう考えると以前、キャップさんがブログのコメントで書かれていた話も真実味を帯びてきます。

去年の夏、アクアジャパンに伺った時に水槽の魚を見ながら「この魚は純血なコバルトですか?」
という質問をして、山根さんに切り返された事がありました。
「純血のコバルトって何でしょう?定義付けできますか?」また、
「コバルトがどうやって作出されたか、ちゃんと説明できる人が居るでしょうか?」とも仰っていました。
そしてこの話は、コバルトの起源についてマイスターの芦田さんやオリジナルの久島さんに質問した
時と同じでした。
コバルトの作出について正確な情報を得るというのは、難しい…と言いますか無理な話のようです。
また、レッドターコイズやブリリアントにも様々な表現があり、ここまでの話を総合して考えると、
コバルトとの厳密な境界線を引く事はできないのでしょうね。

ちなみに、自分のイメージに近い3種のターコイズは次のような写真個体です。

左からレッドターコイズ、ブリリアント、コバルトになりますが、感じ方は人それぞれでしょう。

自分の好みですが、コバルトである以上、虫食いタイプであっても表現のメインはあくまで
青いベースカラーにあるべきで、赤いラインが勝ち過ぎるとコバルトらしさが消えてしまいます。


秋水は虫食いライン(先祖帰り?)を目指したコバルトです。
青ベタのブルーベリーをベースに他品種や原種グリーンを掛け合わせる事で得られた表現バランス
は、これ以上ライン表現の強いディスカス…例えば原種ロイヤルブルーやベトナムレッド、
ロートターキスのような優れたライン系ディスカスと交配させると、まるで違うものになってしまいそうです。
それはそれで面白そうなのですが、秋水はあくまで今の表現に拘りたいと思いますので、
やるとしたら別系統として…ですね。
素晴らしいライン表現のディスカスをお持ちの方、秋水とコラボさせてみませんか?(笑)
それではまた。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (わたさん)
2012-01-29 22:27:24
日光岩魚さん、こんばんは。
全部外れました。難しいと言うか書かれているとおり、曖昧かなと言う気がします(ーー;)

秋水とコラボ?うちのハドチャンいかがですか?冗談です。
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Unknown (N.KAN)
2012-01-30 00:16:32
日光岩魚さんこんばんは。
いつもblogの内容で、勉強させていただいております。
最近になり、ソリッドブルーも相変わらず好きなのですが、ライン系のディスカスの美しさにも魅せられるようになってきました。
ディスカスって本当に面白い魚ですね。
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Unknown (とも)
2012-01-30 00:30:52
20年くらい前に 僕がディスカス 購入した時は コバルトは ラインの乱れが 多く 上部に 虫食いの感じの魚で ブリリアントが メインの時代で 少し 地の赤が 強くなると レッドターコイズになり 少々割高に〓


店に よって ブリリアントとレッドターコイズ まるっきり 区別つかないってのが 現状でした


ペア 出来て 水槽買いに 行った時に レッドダイヤ見て 驚いたのは その当時ならでは ですかね


スポット表現見て 原種グリーンの血が 入ってるのは 一目瞭然でしたが


そこから 現在までの流れ 古い雑誌 見ても 分かりにくいですね


当時は タイか 香港 メインでした

オニ手長エビの卵 食べさせたら 赤くなると 信じられていた昔話です〓
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Unknown (日光岩魚)
2012-01-30 02:38:47
わたさん
こんばんは。
最初に選んだ3枚の画像は誰でも見間違えるような個体写真をチョイスしています。
自分にも区別はできませんよ(笑)
コラボの件、本当に考えてみませんか?
あのロイヤルブルーは血を残さないともったいないですよ!
ペア水槽と秋水をお貸しして体着期間を楽しんでいただき、
ブライン給餌から自営の私が引き受けて育成をやっても良いですし、
選別淘汰は任せていただき、引き取れるところで、欲しい魚をチョイスしてもらえれば。
やり方はいろいろ考えられますので。
まったく異なる魚同士のF1ですが、選別次第で素晴らしいライン表現の魚が取れるかもしれません。
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Unknown (日光岩魚)
2012-01-30 02:45:43
N.KANさん
こんばんは。
ソリッドブルーは完成された美しさで、更に磨きを掛ける楽しさ、
ライン系は綺麗なラインを保つために、常に掛けあわせを考える楽しさがあると思います。
ベトナムレッドやロートターキスのような見事なライン系も、
水槽に余裕があればまとめて飼育してみたいですね。
どうも、自分とN.KANさんの好みは一致するみたいです(笑)
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Unknown (日光岩魚)
2012-01-30 03:03:13
ともさん
綺麗なラインならやはりブリリアントかレッドターコイズですね。
コバルトはやはりイレギュラーな虫食いラインですが、自分にはそれが魅力的に映ります。
ただ、この3種のターコイズは今も区別が付きにくい…
というか、ベタ青のコバルト以外、特徴がはっきりした魚が少なくなってしまったような気がします。
そうなると、もう一度良魚を復刻させる楽しみも有りですね。
可能性の低い新品種の作出固定化より楽しいかもしれません。
何より今のディスカスシーンは個人個人が自分の価値観でじっくり時間をかけて楽しめる時代になったと思いますから。
ショップで魚を探すのも繁殖も、じっくり楽しみましょう!
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