日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

脇差 家助(長舩) Iesuke Wakizashi

2010-09-14 | 脇差
脇差 家助(長舩)

脇差 銘 備州長舩家助應永廿六年二月日



 この脇差も、磨り上げで短くなっているので、元来は一尺七寸五分ほどの扱い易い寸法の刀。後の脇差という感覚とは異なる武器であった。
 やはり応永備前の優質が示された作で、地鉄の柔らか味と躍動感、刃中に広がる匂を切って走る砂流しや金線などの働きが楽しめる作。杢目を交えた板目鍛えの地鉄は良く詰んでしかも地景が鮮明に現われ、淡い映りがこれに働いて幽玄味がある。鍛え肌は刃境を越えて刃中に及び、腰開きごころの互の目の焼刃に感応して繊細なほつれとなり、屈曲した稲妻状の金線となって現われる。
 家助(いえすけ)はこの時代に盛光や康光に並ぶ名工。作風もこの時代の備前物の特徴を良く示している。

 

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