日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

短刀 國路 Kunimichi Tanto

2010-07-30 | 短刀
短刀 國路

短刀 銘 平安城住國路

 

 志津伝を得意とした刀工が、堀川國廣門で、三品派にも学んだ特異な存在でもある出羽大掾國路(くにみち)。過去に刀と脇差を紹介したが、ここではより志津風の作例を紹介する。
 身幅の広い寸伸びの短刀で、物打からふくらの構成線が張り、先反りがわずかに付いている。地鉄は板目鍛えが顕著で、肌起つ風があり、刃先寄りが柾目状に流れ、相対に地沸が厚く付く。刃文は浅い湾れに互の目が交じり、焼頭が尖り心となるところは志津伝。刃中に砂流しが顕著に入り、大和気質を窺わせる。帽子も湾れ込んで先尖りごころに小丸に返る風があるも、掃き掛けを伴って激しさを感じさせる。




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