短刀 平安城住國路
短刀 平安城住國路
出羽大掾國路の初期、慶長十六年の作。一尺三分、反りは僅少、元幅九分六厘。脇差としては短めの造り込みで、反りが抑えられている点から寸伸び短刀というべきであろう。即ち短刀も長めに仕立てられている時代の典型。國路は國廣の門人だが、積極的に三品派と交流したと思われる点が、作風に現れている。それが、地鉄鍛えと焼刃構成である。この短刀では、地鉄は板目肌に流れ肌を交えて精良に詰んでいる様子が判る。刃文は湾れに互の目を交えた相州古作写し。帽子が特徴的で、美濃風に湾れ込んで掃き掛けを伴って返る。江戸初期の特徴的作の一つ。
短刀 平安城住國路
出羽大掾國路の初期、慶長十六年の作。一尺三分、反りは僅少、元幅九分六厘。脇差としては短めの造り込みで、反りが抑えられている点から寸伸び短刀というべきであろう。即ち短刀も長めに仕立てられている時代の典型。國路は國廣の門人だが、積極的に三品派と交流したと思われる点が、作風に現れている。それが、地鉄鍛えと焼刃構成である。この短刀では、地鉄は板目肌に流れ肌を交えて精良に詰んでいる様子が判る。刃文は湾れに互の目を交えた相州古作写し。帽子が特徴的で、美濃風に湾れ込んで掃き掛けを伴って返る。江戸初期の特徴的作の一つ。