日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

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短刀 平安城住國路 Kunimichi Tanto

2018-09-25 | 短刀
短刀 平安城住國路


短刀 平安城住國路

 出羽大掾國路の初期、慶長十六年の作。一尺三分、反りは僅少、元幅九分六厘。脇差としては短めの造り込みで、反りが抑えられている点から寸伸び短刀というべきであろう。即ち短刀も長めに仕立てられている時代の典型。國路は國廣の門人だが、積極的に三品派と交流したと思われる点が、作風に現れている。それが、地鉄鍛えと焼刃構成である。この短刀では、地鉄は板目肌に流れ肌を交えて精良に詰んでいる様子が判る。刃文は湾れに互の目を交えた相州古作写し。帽子が特徴的で、美濃風に湾れ込んで掃き掛けを伴って返る。江戸初期の特徴的作の一つ。