日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

刀 小林伊勢守國輝 Katana

2011-07-16 | 
刀 小林伊勢守國輝


刀 銘 小林伊勢守國輝 延宝三年八月日



 恐らく國輝の作中最高傑作。刃長二尺三寸六分で扱い易い寸法ながら、肉厚く身幅広く、手にしてどっしりと重く、扱いが容易ならざることを再認識する。小板目鍛えの地鉄は意図的に時代の上がるよう地景を交えたものであろうか、地鉄は良く詰みながらも、大坂新刀らしからぬ強みのある肌目となっている。刃文構成は焼の高い大互の目で、互の目の頭に小互の目が施されて刃形は不定形に乱れ、太いあしが刃中に流れる。焼刃は、やはり大坂新刀。沸深く強く冴え、所々強くはないが沸筋砂流し掛かる。相州古作を狙ったものであろう、國輝に常にない作となっている。□



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