goo blog サービス終了のお知らせ 

商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

地方公共団体の商標

2016-11-11 09:13:44 | 日記

特許庁より、「平成26年度 商標出願動向調査報告書」というものが発行されております。その中に、「都道府県市区町村による商標登録出願出願及びその活用に関する状況調査」というものがあります。地方公共団体は商標をどのように活用しているのか?上記の報告書をかいつまんでご紹介します。

地方公共団体による商標登録出願は、1997年には28件でしたが、2013年には482件にまで増加しています。
なんと17倍です。

地方公共団体による商標登録出願の件数を都道府県別にみると、上位5位は、「東京都」、「長野県」、「北海道」、「神奈川県」、「大阪府」という順になっています。

地方公共だ団体による商標登録出願において指定されている商品・サービスは、「食品」が最も多く、次に「一般サービス」、「雑貨・繊維」と続きます。

地方公共団体による登録商標は、「コンテンツ」(ご当地キャラクター等)として使用されているのが最も多く、次いで「商品・製造」、「認証制度」となっています。

2008年以降「コンテンツ」(ご当地キャラクター)としての使用が急増しています。また、2012年頃には、「PRフレーズ・キャッチコピー」や「認証制度」としての使用が増加しています。

同報告書には、地方公共団体に対するアンケート結果も掲載されています。以下はアンケート結果の概要です。「地域産品のPRや産業等の育成」効果が最も大きく、次いで「地域住民の地域に対する愛着・郷土心の醸成」、「地域の情報発信知名度等の向上」となっています。

地方公共団体が商標登録をした目的は、「権利化し、ブランド化をすすめていくため」が最も多く、次いで「悪用・想定していない利用方法を防止するため」、「第三者による先がけ出願を防止するため」となっています。

「商標登録の知識がある職員が確保できない」、「活動分野が広く、すべての類を登録できない」といった課題が多いようです。
今回は「地方公共団体の商標登録事情」となりましたが、中小企業にも同様の商標登録に関する目的・課題があるのではないでしょうか?


ころ柿商標登録

2016-11-10 09:25:13 | 日記

地域の特産品の品質を国が保証する「地理的表示(GI)保護制度」に先月登録された「能登志賀ころ柿」作りが、県内一の干し柿産地・志賀町で最盛期を迎えている。ころ柿の中でも高級ブランド品が育ってきており、海外に売り出す動きも出てきている。

秋晴れの5日、同町若葉台の農産物生産加工会社「菜夢来(さむらい)」の加工場で、早生(わせ)品種「平核無(ひらたねなし)」の皮むきと乾燥の作業が行われていた。干し柿は室温約28度、湿度約70%に保たれた工房で約2週間、乾燥させる。今季は、社員10人でころ柿20万個を生産する予定だ。

乾燥後に熱湯殺菌するのが同社の特許製法で、とろっとしたゼリー状の果肉に上品な甘みを凝縮した逸品を作り上げる。同社のころ柿は、高級ブランド品として市場評価も高い。

同社は、老舗百貨店「三越本店」や高級スーパー「成城石井」など首都圏への販路を持つ。今年は輸出に向けて商標登録を行い、香港の代理店を通して台湾や中国、シンガポール、フランス、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイへ出荷する計画も進めている。

石村高志代表(50)は「海外に打って出るにはもう納屋の2階で柿を干す時代ではない。安全衛生面を徹底管理して都会や海外で勝負すれば市場は無限に広がっていく」と話した。皆さんは「ころ柿」って知っていました?


かに道楽戦争?

2016-11-09 09:08:59 | 日記

「かに道楽」と聞いて、何を連想するだろうか。もちろん浪速っ子なら「あれや」と即答するだろう。大阪・道頓堀のシンボルともいえる、巨大な動くカニ看板のことだ。

だが、中部地方の人なら違うものを連想するかもしれない。愛知県の老舗練り物会社が販売しているかまぼこも、実は「かに道楽」という商品名なのだ。

商標権はカニ料理専門店の「かに道楽」が保有しているため、同社は名称使用の差し止めを求めて大阪地裁に訴訟を起こした。

しかし、江戸期創業の練り物会社も「うちの方が先に使っていた」と譲らない。商標権をめぐる争いの行方は-。

 すっかり秋めいた10月下旬の日曜日。大阪・道頓堀の「かに道楽道頓堀本店」前は、いつものように外国人観光客や家族連れらでごった返していた。

正面のカニ看板を撮影したり、カニの炭火焼きをほおばったり…。その存在は一飲食店の枠を完全に超え、名所・名跡とほとんど変わらない。

「食いだおれの街」のシンボルとして、ランナーが両手を挙げたポーズでおなじみの江崎グリコの電光看板と双璧(そうへき)をなす。

店のホームページ(HP)や訴状によると、道頓堀にカニ料理専門店「かに道楽」の第1号店がオープンしたのは昭和37年のことだ。営業不振が続いていた前身の魚介料理店「千石船」で提供した「かにすき」が大ヒットしたのを機に、屋号を「かに道楽」に変更した。

 「『かにで儲けさせてもらったから、かにで思いっきり、道楽をしてみたい』と捨て身の覚悟と無謀ともいえる熱意」(HP)を込めたという。この商標権争いは道楽?


アディダス商標(インドネシア)

2016-11-08 12:33:36 | 日記

スポーツ用品大手の独アディダスが、インドネシアで地元実業家の持つ商標登録の無効化を求めていた訴訟を取り下げていたことが、4日までに明らかになった。

訴訟取り下げの理由は明らかになっていない。同日付ビスニス・インドネシアが伝えた。

中央ジャカルタ地方裁判所によると、訴訟は9月22日に取り下げられた。アディダス代理人のデビー氏は「訴訟を取り下げた理由については公表できない」とコメントした。

一方、地裁のシャムスル裁判長は、アディダスの訴訟取り下げを認めた上で、今後も独自に審理を継続することを決定した。

アディダスは、実業家ジミー・サンジャヤ氏の登録したアディダスの商標と3本線のロゴが、アディダスのものと類似していると主張。

中央ジャカルタ地裁に商標無効化を求めて提訴していた。被告のジミー氏は裁判所に一度も出廷しなかった。これは類似商標の案件です。


頑張れ石川!!(地域団体商標)

2016-11-07 11:23:21 | 日記

加賀みそ(かがみそ) 商標登録第5002295号
石川県味噌工業協同組合
(石川県金沢市尾山町9番13号)
石川県産のみそ
米麹を多く使い、水分が多めで、濃厚な味が特徴で、全国に出荷されています。組合員そ
れぞれのブランドでのイメージが強い味噌業界ではありますが、今後は石川県の加賀地方
の組合員を中心に、「加賀みそ」のブランドシール等を使用し地域商品としての差別化をは
かり、消費者の皆様の信頼にこたえる商品に育て上げたいと考えております。