だいぶ年月がたってしまいましたが、今日は新聞社の商標問題を考えてみましょう。新規参入を妨害されたとし、北海道新聞が函館新聞に提訴されました。これに対して、道新は2億2000万円を支払うことで和解が成立しました。事実上、道新の敗訴というべき和解でした。
これは、道南の函館市を中心に日刊紙「函館新聞」を発行する函館新聞社が「新規参入の妨害」を理由に、北海道新聞社に対して12億7,647万円の損害賠償を求めた民事訴訟が、24日、東京地裁の勧告によって和解したものです。
両社が合意した和解条項は、(1)北海道新聞社は、函館新聞社に対して和解金2億2000万円を支払う。(2)北海道新聞社は道南地方で発行する別刷りの「みなみ風」の広告料金について、今後とも独占禁止法の趣旨を踏まえて適正に設定する(3)函館新聞社は東京地裁で係争中の損害賠償請求の訴訟を取り下げる。(4)訴訟費用はそれぞれが負担するという和解内容でした。
それにしても、道新は新規参入を阻止するために、事前に考えられる9件の商標出願をしていた事実には驚いた。道新に言論の多様性を主張することなどできるのかな?