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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

ポケモンの告知文

2016-12-31 12:43:44 | 日記

ポケットモンスターで世界中のファンを楽しませている株式会社ポケモンが、著作物や商標を無許諾で使用した製品について異例の告知文を発表している。

ポケットモンスター作品にはモンスターボールと呼ばれるアイテムが登場するのだが、そのモンスターボールを無許諾で使用した製品(今回はモバイルバッテリー)が販売されているという。以下は、株式会社ポケモンの告知文である。

「平素は、弊社商品をご愛顧いただき、厚く御礼申し上げます。現在、不特定多数の家電販売店やオンライン販売サイトなどにおいて、弊社およびそのグループ会社が管理・所有する著作物や商標を無許諾で使用した、下記製品(モバイルバッテリー)が数多く販売されております。

これらの商品は、弊社商品あるいは正規のライセンス商品であれば実施している安全性の確認テストを、弊社では実施していないものとなります。

私どもでは、これらの商品につきまして、著作権法ならびに商標法に違反する侵害品として、各販売会社に対しての販売停止措置を進めているほか、発売会社に対する法的措置を含め調査・検討しております。お客様におかれましては、知的所有権の尊重、健全なキャラクター市場の育成に対するご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます」

何はともあれ、新しき年がよい年でありますように・・・。


高知のユズ

2016-12-31 12:32:40 | 日記

県は、県産ユズが「KOCHI YUZU」として、欧州連合(EU)、香港、シンガポールの各地域・国で商標登録されたと発表した。県地産地消・外商課によると、県が申請した商標登録が海外で認められたのは初めて。

商標登録は、登録された国や地域で、商標権を侵害する事業者などに対して、差し止めや損害賠償などを請求でき、品質の保証やブランドの保護などにつながるとされる。

県産ユズの輸出量が増加し、海外での認知度が高まっていることから、県は昨年11月頃から、ユズ果汁の輸出実績がある地域や需要が見込まれる国として、EUやオーストラリア、中国などの六つの国や地域で申請。台湾、オーストラリアでは、固有名詞と地名の組み合わせは識別性が低いなどとして認可されなかったが、EU、香港、シンガポールで、果実と果汁の登録が決まった。中国では審査が続いている。

県は「KOCHI YUZU」の商標を積極的に活用してもらおうと、事業者が県産ユズ及び県産ユズを使用した飲料などの指定商品を登録地域で販売する場合、使用届を県に提出すれば無料で商標を使えるようにした。県は来年1月、フランスのリヨンで行われる外食産業見本市で「KOCHI YUZU」のブースを出展してPRするなど、認知度の向上に取り組む。

自治体産の海外登録商標は珍しい。頑張れ高知!


住友ゴム商標権取得

2016-12-29 09:30:44 | 日記

住友ゴム工業は27日、同社のスポーツ事業子会社、ダンロップスポーツと共同で「ダンロップ」ブランドのスポーツ用品などの商標権を英スポーツダイレクトインターナショナルから買い取ると発表した。

買収額は約161億円。これまでは日本など一部の地域でしかダンロップブランドをつけた用品を販売できなかったが、今後は全世界で販売していく。

住友ゴムとダンロップスポーツは来年6月までに共同出資会社「ダンロップインターナショナル」を設立する。資本金は60億円。スポーツダイレクトが手掛けていたダンロップのスポーツ用品販売やライセンス事業のほか、海外86カ国のタイヤ商標権も同時に獲得する予定だ。

住友ゴムは15年に米グッドイヤーとの提携を解消し、単独での海外展開を急いでいる。このため、タイヤでも主力のダンロップのブランド力を高めることが重要になっていた。皆さま、来るべき年が良い年でありますように・・・。


任天堂アメリカで商標登録

2016-12-28 09:30:40 | 日記

『Eternal Darkness』は全12章で構成されており、プレイヤーは紀元前から現代までのさまざまな時代を生きた12人の物語を体験する。全体の物語においてはアレックスという名の主人公が存在し、人間の皮膚と骨でできた禁断の書物「エターナルダークネスの書」を発見する。

そのページを開くと、異次元から復活し恐怖の力で人類の精神を蝕ばもうとする「エンシャント」と戦ってきた過去の人間たちの記憶が呼び起こされる。12人の記憶を追体験し、最後の希望がアレックスに託されるというのが、本作のおおまかなストーリーだ。本作は当時高く評価され、数々の賞を受賞している。

今回発見された商標「Eternal Darkness」は、つい先日の12月20日に登録されている。その使用目的はダウンロードを含むゲームソフトやゲームプログラムなどとされている。実のところ『Eternal Darkness』の商標権については、1999年にアメリカで初めて登録されてからこれまで任天堂が所有し続けている(当初はゲームディスクなども含まれており使用目的に若干の変遷はあるが)。

アメリカでは商標権の存続期間について、延長費用を支払うことで6か月間の延長が最大5回まで認められる。そして前回登録された本作の商標について、5回目の延長が受理されたのが今年の7月。つまり今月をもって本作の商標権は消滅することになる。したがって今回新たに登録しなおしたことは、事実上の更新手続きであると判断できる。

また任天堂は『Eternal Darkness』の商標をゲームキューブ版の発売以降使用していないので、通常の10年ごとの更新はできないものと思われる。事実、任天堂はこれまでにも同様の手続きを2回おこなっているが、3年ごとに登録し直しており、これは使用実績が認められない場合の商標権の存続期限と同じだ。なお、ヨーロッパでも2001年に商標登録されてから更新し続けられており、日本についても2001年の商標登録から現在まで更新が続いている。


美術大学の知財でビジネス

2016-12-27 09:20:27 | 日記

特許権や意匠権など大学が持つ知的財産権(知財)の活用について考える講演会が、長岡市のアオーレ長岡で開かれた。長岡造形大など美術系大学の関係者ら約20人が集まり、知財をビジネスにつなげる方策を探った。

造形大や女子美術大(東京)などでつくる美術・デザイン系大学ネットワークの活動の一環で16日に開催。神戸大大学院の坂井貴行教授が講演した。

坂井教授は「研究者から生まれた商品がビジネスになっている」と説明し「味の素」や「ヤクルト」などの例を紹介した。知財をビジネスにつなげるためには「知財を企業に紹介するだけでなく、実証実験や販路開拓など事業化まで取り組まないといけない」と指摘した。

その上で「美術系でも収益は十分に出せる」と強調。地域の企業と連携して収益を上げ、地方都市の税収を上げた事例を挙げながら「地元の中小企業と連携し、大きく成長してほしい」と呼び掛けた。