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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

イギリスの知財代理人の話

2016-06-30 09:13:17 | 日記

平成28年6月23日に行われた国民投票で英国は欧州連合(EU)から離脱する
ことを選択しました。この選択の及ぼす影響について国際活動センターが英国
公認特許代理人協会(CIPA)から得ている情報をお知らせします。

CIPA会長のMr. Rollinsは、少なくとも2年間は従来通りの実務を行えることから冷静に対応するよう呼びかけています。また、同会長は以下の内容の発言を
行っています。

「CIPAは、英国がEUから離脱するとの投票結果に対して、冷静に対応するように呼びかけるとともに、少なくとも2年間は従来同様の実務が行われ、その間に
CIPAは、知財権の所有者にとって最良の結果が得られるように、政府と協働していきます。

EU離脱の決定は、欧州特許(EP)の権利者に影響を与えることはなく、また英国特許弁理士の欧州特許に関する実務遂行の能力を制限することもありません。

英国の欧州特許制度への加盟は、世界知的所有権機関(WIPO)への加盟と同じく、EUへの加盟からは独立した事項です。従って、英国特許弁理士は、今後も全ての英国および海外の出願人のために欧州特許出願の手続を行うことができます。

欧州特許出願人は如何なる権利も喪失することなく、また既に欧州特許庁(EPO)経由で得た特許権も影響を受けません。英国特許弁理士は、今後も全ての英国および海外の出願人のためにPCT出願の手続を行うことができます。PCT出願人は如何なる権利も喪失することはありません。

英国は直ちにEU加盟国でなくなるわけではありません。英国が離脱する時期は交渉を行って決める必要があり、いくつかの予測では少なくとも2年程度を要すると考えられています。

現時点では、「英国の特許弁理士および商標弁理士はこれまで通りの業務を行うことができ、英国および海外の知財権所有者は如何なる知財権を喪失することもなく、EU IP registration systemへのアクセスも失うことはありません。」

国際活動センター外国情報部欧州部会では、「この問題について新たな進展があれば、適宜、会員の皆様に周知していく予定です」と会長の発言。


イギリスのEU離脱後の知財

2016-06-29 13:41:40 | 日記

2016年6月24日、英国が欧州連合(EU)を離脱する国民投票を成立させた。「Britsh(英国)」と「Exit(離脱)」、すなわち「Brexit」である。関係者によれば、この国民投票は単なる人気投票ではなく法的拘束力を有するものであり、この結果、英国は早ければ2018年にもEUから脱退する見通しだという。

もっとも、英国のEU脱退による影響がどのようなものになるかは不確定である。というのも、EU脱退という方向性は決まったものの、その後、EUの一部の条約部分にとどまることができるのか、現在加盟している欧州経済領域(EEA)を維持するのか、それに加えて欧州自由貿易連合(EFTA)に加入するのか、英国の採り得る選択肢は多様であり、その選択肢が影響の程度を左右するからである。

そういう意味では、知財の世界でも、英国がEU脱退を実行する2018年まではその影響は限定的だ。英国のEU離脱の進行と同国が採る選択肢に応じるべく準備期間が与えられているとの論調が多いようである。ご存じの方も多いと思うが、欧州への特許出願は欧州特許庁(EPO)に対して一括して行うことができ、英国特許権もこのルートで取得できる。

そして、EPOおよびこの根拠となる欧州特許条約(EPC)はEUの一部ではないため、このルートは英国のEU脱退後も引き続き維持されるという論調もある。しかし、このルートを維持するかどうかも、英国の採り得る選択肢の一部であろう。知財の分野でも離脱は世界を混沌とさせる。


コバトン頑張れ

2016-06-28 15:30:55 | 日記

県は、マスコットの「コバトン」と「さいたまっち」を商標登録する方向で検討に入った。登録されれば、県の許諾なしに、ネーミングなどを商用に使うことができなくなる。コバトンは2004年の埼玉国体で大会マスコットに採用され、その後、県のマスコットになった。さいたまっちはコバトンの“後輩”として14年に誕生したが、ともに商標登録されていなかった。

このため、県以外の他者が先に商標登録した場合、許諾費用が発生するなど利用に制約が生じる恐れも出てくる。今月14日の県議会一般質問で、浅野目義英議員(民進・無所属の会)が「県民共有のブランドを守るべきだ」と指摘したのに対し、稲葉尚子県民生活部長は「他者からの権利侵害を防ぐのが何よりも重要。商標登録する方向で検討していきたい」と答えた。

他県のマスコットでは、「クマモン」(熊本県)や「チーバくん」(千葉県)、また県内でも深谷市の「ふっかちゃん」がすでに商標登録されている。頑張れコバトン!


頑張れ岐阜!!(地域団体商標)

2016-06-28 09:27:40 | 日記

下呂温泉(げろおんせん) 商標登録第5010201号
下呂温泉(げろおんせん) 商標登録第5089421号
下呂温泉旅館協同組合
(岐阜県下呂市湯之島801番地の2)
下呂市内における温泉浴場施設を有する宿泊施設及び入浴施設の提供
連 絡 先:0576-25-2064
関連HP:http://www.gero-spa.or.jp
飛騨川の流域に湧く下呂温泉は、徳川家康から四代の将軍に仕えた儒学者林羅山により、有馬・草津と並ぶ「三名泉のひとつ」と賞された天下の名泉。その歴史は古く、天暦年間(947~956年)の頃から湯治場として知られていました。温泉街は飛騨川を中心に歓楽的な賑わいと山里の風情が調和して、下呂温泉の魅力を醸し出しています。温泉街では共同浴場やクア施設、足湯などが気軽に楽しめ、のんびりと散策しながら楽しみたい湯の国です。


商標登録あきらめないで特許庁

2016-06-27 09:41:02 | 日記

「自撮り」「保育園落ちた」「歩きスマホ」「スタップ細胞はあります」-。誰もが知っている言葉が特定の人物から大量に商標登録出願されるケースが相次ぎ、問題となっている。こうした出願は通常、登録が認められることはないが、トラブルを避けたい正当な出願者が早々に登録を断念することも。

特許庁は一般の出願者に対し自身の商標登録を諦めることのないよう、異例の呼びかけを始めている。「争い回避」特許庁によると、日本の商標登録の出願数は年間9万~13万件程度で推移している。このうち、ある特定の人物が平成25年以降に年間1万件あまりを出願。27年は約1万4700件に達しており、全出願の1割以上を占めた。「民泊」や「リニア中央新幹線」「保活」などのほか、実在する複数の政党名を出願したこともある。

群馬県太田市で10月に開館予定の文化複合施設「太田市美術館・図書館」の愛称「おおたBITO(びと)」も、「BITO」がこの人物に先に出願されていたため使用をやめた。同市開館準備室は「先願の人と争ってまで使おうとは考えなかった」と話す。当面、正式名称で呼ぶという。

こうした行為の意図は?