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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

商標の地域活性化の事例

2015-07-02 10:28:22 | 日記

豊予海峡の西側地域、佐賀関産の魚は、「関もの」と呼ばれる。「関もの」は急な海流にもまれて育つことが功を奏し、引き締まった肉質を持つ上に、適度な脂肪があり、今や美味しい魚の代名詞となっている。

88年から、大分県佐賀関町漁業協同組合がPR活動を展開したことにより、あじとさばのブランド化が確立した。元々美味しいことに加え、その美味しさを保つために、漁業関係者から流通業者まで一丸となった取組みを行っている。網や他の魚と擦れて鮮度が落ちることのないように、一本釣りで捕獲し、配送は個別・少数に分けてゆったりと配送する。

こうした取組みが功を奏し、関あじ・関さばは全国的に名が知られるようになったが、同時に他の場所で釣られた品質の悪い偽物が出回るようになった。このため、漁協は、97年に漁協のロゴマークとともに、関あじ・関さばを商標登録することになった。現在、漁協が出荷する関あじ・関さばには一匹ごとにタックシールが取りつけられている。こうした取組みが実を結び、関あじと関さばは同種の魚の10倍もの高値を保っていると言う。

関あじ・関さばはその美味しさが食卓に届くまで保たれている「仕組み」が評価されているために、ブランド化に成功したと言えるかもしれない。関あじ・関さばの商標登録は地域の資源をそのまま活かした取組みであり、地域経済の活性化に一役かっている。それにしても、10倍の差ってホントかな?


1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (さー)
2015-07-07 09:35:23
また、遊びに来ました。10倍の差って・・・どうなのでしょうね。ただ関さば・あじ共にとても高価ですよね。
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