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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

オリンピックロゴと法律

2015-09-07 14:40:29 | 日記

なんとなく、今回のオリンピックのロゴ問題から法律が見えてきた。結果は、2020年に開催される東京五輪公式エンブレムのデザイン取り下げが決まった。ベルギーのデザイナーが著作権侵害で訴えるなど、知的財産権侵害の指摘が相次いでいた。

ロゴやマークのデザインはどこまで似ると違法になるのか線引きが難しい。ところで、ロゴやマークのデザインはどんな権利で守られるのか。それは、3つの権利での保護が考えられる。商標法・著作権・不正競争防止法の3つだ。

これは、国際的にも共通する。思うに、最も確実なのが商標法だ。ロゴやマークを分野(例・衣服)を指定し類似を判断する。ところで、商標の類否の判断は、商標の有する外観・称呼および観念のそれぞれの判断要素を総合的に考察して決められる。

また、これら要素の観察方法は、全体的で隔離的な観察によるものである。ここで隔離的観察とは取引における経験則に基づき場所と時間を異ならせて類比を観察する方法であり、この隔離的観察が2つの商標について判断される。これは、2つの商標の自他商品の識別の状況に即したものと考えられている。


頑張れ徳島!!(地域団体商標)

2015-09-07 14:37:27 | 日記

阿波しじら織(あわしじらおり) 商標登録第5166495号
阿波しじら織協同組合
(徳島県徳島市国府町府中字宮ノ西
679番地2)
徳島県徳島市で生産されたしじら織の綿織物連 絡 先:088-642-0258阿波しじら織は明治時代の初め、阿波安宅村の海部ハナが、雨に濡れて縮んだことにヒン
トを得て考案しました。シボという独特の凹凸は、糸の太さではなく縦糸と横糸の本数と組み合わせによる張力差によって出来ています。肌触りがよく、軽くて着やすい綿織物で、細かなシボにより汗をかいても肌に張りつかず清涼感があり、夏の衣料として最適です。最近では、和物の生地としてだけではなく、洋服用生地などの製品も開発されています。


ワイキキ事件

2015-09-06 11:54:13 | 日記

これは自他識別力を欠くと最高裁が判事した事件です。本件商標は、「ワイキキ」の文字よりなり、第4類「せっけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品とするものです。しかして、商標法3条1項3号として掲げる商標が、登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章である。

よって、「取引に際し必要適切な表示として、なんぴともその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものである」ことによるものと解すべきである。


したがって、「原審は、商品の産地、販売地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法3条1項3号に該当する旨を認定判断しており、正当として是認することができる」と最高裁は判事したものである。結果、「ワイキキ」は誰でも使用が可能ということで~す。


頑張れ東京!!(地域団体商標)

2015-09-06 10:01:34 | 日記

稲城の梨(いなぎのなし) 商標登録第5002134号
東京南農業協同組合
(東京都日野市三沢3-53-15)
稲城産の梨
連 絡 先:042-594-1011
関連HP:http://www.ja-tm.or.jp/
都内最大の梨産地である稲城市では、
市内の梨生産者で組織されている東京南農業協同組合稲城支店果実部により、丹精込めた梨作りが行われています。特に稲城市で作出された品種「稲城」は、大玉で大変みずみずしく甘い梨として全国各地に発送されています。
稲城の梨は他商品との差別化を図るため1990年から指定資材を導入。JAと果実部の連携で栽培技術と品質が高い水準で均一化されています。また、「梨ぼうや」入りのロゴマークも作成。登録商標として、宣伝チラシや資材など様々な場面で活躍しています。


頑張れ岩手!!(地域団体商標)

2015-09-05 17:18:00 | 日記

いわて牛(いわてぎゅう) 商標登録第5029319号
全国農業協同組合連合会
(東京都千代田区大手町1丁目3番1号)
岩手県産の黒毛和種の和牛肉
連 絡 先:019-629-5735
関連HP:http://www.iwategyu.jp/
澄んだ空気と美しい水、すくすくと作物が育つ肥沃な大地。この豊かな大自然と、肉牛産地としての伝統に育まれ、「いわて牛」が生まれます。全国肉用牛枝肉共励会で、全国最多の9 回、日本一に輝くなど、日本最高級のブランドを支えるのは、子牛から肥育まで一貫した生産体制。そして、1 頭1 頭を慈しむ、畜産農家のきめ細やかな愛情。いわての大自然を父として、つくり手の思いやりを母として、芸術品とも言われる美味しさが育てられるのです。