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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

ビブスって知っています?

2016-02-12 10:13:47 | 日記

これは、企業などの「看板広告服」程度の意味です。ゴルフのキャディーがラウンド中に身に着けるビブスをめぐり、米国男子ツアーを相手取って起こしていた訴訟で、米サンフランシスコの地方裁判所は10日、キャディー側の訴えを退ける判決を下した。

選手と共にツアーを回る168人のキャディーは昨年2月、歩く広告看板になることを強いられているとしてサンフランシスコで集団訴訟を起こしていた。ツアーと企業が年間5000万ドル(約56億円)にも上るスポンサー契約を結ぶなか、彼らはその収入がまったく分配されないことに不満を持っていた。

しかし、この日の判決でヴィンス・チャブリア(Vince Chhabria)判事は「ツアーから不当な扱いを受けたという主張には実態があるが、ビブスに関する主張にはない」との結論を下した。キャディーのビブス着用義務は数十年前からの慣習であり、この仕事に就く者は、大会中にビブスを着用するのが仕事の一部だとあらかじめ承知しているはずである。

こうした理由から、契約の解釈でツアーがキャディーにビブス着用を強要することはできないという原告の訴えには実態がない。さらに判事は、キャディー側のこれが反トラスト法と登録商標法違反にあたるという訴え、そしてツアーから契約を強制されたとの主張も退けた。判決を受けて、PGAツアーは声明を発表し、満足していると述べた。

「キャディーが起こした訴訟について、われわれに有利な判決が出たことを知り、裁判所の判断をうれしく思っています。この件はこれで終わりにして、キャディーのみなさんとともに正しい方向へ前進していけることを期待しています」とPGA。


地ブラの失敗例

2016-02-12 09:48:42 | 日記

地域を盛り上げようと、2006年からスタートした地域団体商標制度をひとつのきっかけに、「地域ブランド」の取り組みが全国で行われています。夕張メロン、大間まぐろ、といった伝統的に定着し、成果を上げる地域ブランドが商標登録する一方、玉石混交の「なんちゃって地域ブランド」活動も多数発生。一部の成功事例をネタに地元団体と名ばかりコンサルが組んで、補助金目的で取り組み結局は頓挫することが繰り返し行われています。

ある情報によれば、そもそも大抵の地域においていきなり地域ブランド化を進めるのは合理的ではないそうです。失敗する背景には、いくつか理由があります。地域ブランドは「一定の知名度のある地域」で「特徴ある商材」がセットになることによって、成立します。

そもそも名前だけで地域の特性やストーリーを誰もがイメージでき、価値が上がるブランド力の地域はそれほどありません。さらに肉や魚や貝や米や水といった商材、はたまた山や田畑や海や川といった観光資源も日本中を見渡せば多数存在しています。

その地域が駄目だとかではなく、凡庸な地域と商品のままわざわざ「地域ブランド」による地域活性化を目指すこと自体が打ち手として適切ではないということです。さらに地域ブランドを推進する農協や商工会なども自分たちで考え、自分たちで資金調達し投資して行う所は稀有です。そのほとんどは、国や自治体の補助金を活用し、さらにコンサル頼みでその計画を進めます。

まー、これらのことにも注意を払って地ブラを推進しましょう。