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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

元祖とご当地商標

2016-02-03 09:49:05 | 日記

これは、元祖とご当地の商標にかかる話題です。伝えられることによれば、焼きそばと卵を使った和歌山県御坊市のご当地料理「せち焼き」をめぐり、無断でメニューに組み込まれ、商標権を侵害されたとして、同市の専門店が大阪市内のお好み焼き店に損害賠償などを求めた訴訟で、お好み焼き店側が今後せち焼きの名称を使用しないことを条件に大阪地裁で和解が成立したことが2日、分かった。1月28日付。

訴えていたのは御坊市で専門店「せち焼き やました」を経営する女性。同店のホームページによると、せち焼きとは「焼きそばを小麦粉を使わずに卵だけで固め、お好み焼き状にまとめたもの」を指す。訴状によると、せち焼きを考案したのは初代店主の女性の祖母。昭和30年ごろに「焼きそばを卵でせちごうて」(御坊の方言で「むちゃくちゃにして」の意味)と、客のリクエストで作ったのが始まり。以後50年以上にわたる看板メニューとなり、同店の申請で平成23年9月、「せち焼き」の名称が商標登録された。

だが24年1月ごろから、大阪市内のお好み焼き店が「和歌山県御坊市の焼き物」としてせち焼きをメニューに載せ、客に提供していたという。和解成立を受け、やました側の代理人は「せち焼きを御坊市以外で売り出してほしくないという女性の希望が通ってよかった」と話した。食べ物の争いは根深い・・・。