フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

マキャベリ 政略論から

2009年09月24日 00時02分01秒 | 社会・政治・思想哲学

 衆に優れた人物は、運に恵まれようと見離されようと、常に態度を変えないものである。

 運命は変転しても、彼らは毅然とした精神を保ちつづけているので、他人の眼には、運命もこの人々にはなんの影響も与えないのではないかとさえ、見えるほどだ。

 反対に、弱い人間にとっての運命の変転は、表にあらわれてしまう。

 好転に恵まれたときは有頂天になり、まるで自分個人の力量のためであるかのように得意がる。

 そして周囲には耐え難い存在になった挙句に憎まれる。

 ところが、ほどなく運にかげりがさしはじめるや、とたん沈み込んでしまい、卑屈な人間に変わり果てる。

 ・・・・ 一個人にいえるこのことは、国家についても適用可能なことである。

 ただし、国家の場合は、精神上のことだけで論じているのでは不十分だ。

 逆境に立っても動じないですむような、制度作りが必要になってくるのである。

 

 マキャヴェリ 「政略論」 

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