今回は、一泊二日で、奥多摩の御嶽駅から棒ノ折山に登って長沢背稜に入り、奥武蔵アルプスの尾根を伝って、武甲山に行く予定をたてた。
結果的に、時間がなく武甲山には行けなかった。そこで、途中、大持山の手前の分岐点から妻坂峠に降りて横瀬駅に向かうことになる。
時間が足りなかった原因は、今回のコースは水場が全く無くて、スタートの時点で水を5リットルもっていき、重くてスピードが上がらなかったこと、それから道を二回ほど間違えたことである。
奥武蔵アルプスは、ほとんど人通りがないところで、道が二股に道がわかれている箇所が多く、かつそれにも関わらず標識がない。それで違う方に向かって行ってしまった。そもそも、二股にわかれていること自体に気づかなかった。単に道がしっかりしている方に向かっていってしまった。
途中、何かオカシイぞと気づいて、コンパスで方向を確認し戻ることができたが、下りで20分進んでしまったら登りはもっと時間がかかってしまうので、一時間弱の浪費になる。プラス疲労も。
まぁ、間違ったことより修正できたほうに注目しておこうと思う。なにより生きて帰る方が一番だからだ。なんとなく変な感じに早く気づけるかどうかが大事である。
いろいろ注目すべきところがあったが、絞って、ウノタワについて書く。この地域は伝説というか神話があることろである。
むかし、この場所には、大きな沼があったそうである。深い森の奥にあり、なかなかその沼の姿を見ることはできなかった。
ある日、道に迷った猟師が深い山に分け入っていく。そして、何か光が放たれていて、その光に導かれるように、深く進むと、美しい沼があった。
猟師は時間を忘れてその美しい沼に見入っていた。すると、、中から黒い大きな鵜が現れた。しばらくすると、鵜の黒い羽は金色に輝きだした。
そこで、猟師は、鉄砲に弾をつめ、鵜に向かって1発打った。弾はみごとに当たり、大きな鵜は死んでしまった。
すると見る見るうちに鵜の姿は消え去り、山上の沼もすっかり消えてなくなってしまったそうだ。
この鵜は、神様が姿を変えていたのである。
それ以来、神様は姿を隠してしまったそうである。そして、美しい沼も、もう蘇る事はなかったとのことだ。
沼の消えた後の山頂は大きな窪地となり、村人達は、ここを、鵜の田(ウノタワ)と呼ぶようになったのだそうだ。
杉、檜の単調な景色がつづいているなぁと思っていると、突然、唐松の落ち着いた景色が現れる。そこがウノタワである。なんとも言えないすばらしい光景だった。唐松は気持ちを落ちつける効果かあるようだ。
ウノタワの有名な大ブナ。この辺の地理に詳しい人がいて、教えてもらった。
近いうちに、もう一回奥武蔵アルプスに行きたいと思っている。