大阪と鳥取を結ぶ「特急はまかぜ」が走り抜けて行く。ここは播但線、寺前駅です。
加古川線で飲んだ後、山陰本線と播但線が合流する和田山駅にやって来ました。
構内には、蒸気機関車時代の給水塔と煉瓦造りの車庫が今でも残っているのです。
閑散とした駅前には、老舗の駅弁屋「福廼家(ふくのや)」が在ります。
狭いイートインコーナーで、名物の "但馬の里和牛弁当" と "山菜うどん" をいただく。
甘辛く煮た但馬和牛が美味しい。付け合わせの丹波名産の黒豆も悪くはない。
播但線は和田山から寺前までが非電化区間。単行ディーゼルカーが走ります。
ラッピングされた車両は、近年人気の観光スポットを描いた「天空の城 竹田城跡号」だ。
和田山駅前の酒屋で仕込んだのは、地元朝来市は田治米合名会社の純米大吟醸生酒。
"竹泉" は兵庫県産山田錦で醸した、穏やかな香りと優しい口当たりが特徴の酒です。
ディーゼルカーに揺られる1時間は、300mlの大吟醸を愉しむのに十分な時間だね。
ICOCAが利用できる寺前以南は京阪神の近郊区間。ここで電車に乗り換えとなる。
首都圏では見ることがなくなった103系は、ド派手なワインレッドのドレスを纏っている。
これって関西の嗜好かな。キレイな色だけど首都圏では受け入れられそうにないね。
市川沿いに姫路をめざすワインレッドの4両編成。
必ずしも程度が良いとは云えない線路を飛ばすので、電車は酷く揺れるのだ。
左右の田園風景は、福崎辺りから住宅街に変わり、やがて電車は高架に上がってしまう。
ワインレッドの4両編成は、右に大きくカーブを切って、姫路駅の1番線に滑り込む。
ホームからは大手前通りが伸びる先に、夕陽に映えた白鷺城の雄姿を見ることができる。
白い翼を広げた姫路城を背景に、ド派手なワインレッドのドレスも悪くはないと思える。
播但線 和田山~姫路 65.7km 完乗
ワインレッドの心 / 安全地帯