横浜から特急に乗車すると最初の停車駅は上大岡、ほどよい都会感があって好感度が高い。
バスターミナルの通路を抜けると、通りの向こうの階上にその居酒屋がある。
冷えたタンブラーに生ビールが注がれて、横浜でのトワイライトタイムが始まる。
“唐もろこし唐揚げ” は夏野菜の甘味たっぷりで、ビールのお供にはちょうど良い。
なぜ今宵上大岡かというと、ことの発端は先日の仙台の炉ばた酒場。
狭いカウンターで袖振り合ったのがこの店のマスターで、しばし親しく談笑をさせていただいたからだ。
この若い経営者は新しい店を出そうと、杜の都で何軒かの酒場を視察中だったらしい。
熊澤酒造(茅ヶ崎)の “湘南” の吟醸を注いでもらう。ちゃんと地酒を置いてくれているのが嬉しい。
看板的メニューだという “だし巻き” を焼いてもらう。ハーフサイズでOKだって。
仙台では人懐っこい感じの彼も、カウンターの中ではキリリと料理人の表情だ。
ジュワッと旨味たっぷりのだし巻きと、爽快感のある辛口の吟醸酒がよく合う。
“箱根山” は足柄の井上酒造の酒、ふくよかで後味キレ良くスッキリした純米酒。
肉はジューシーで、皮がパリッと焼けた “若鳥柚子コショウ焼き” はなかなかの逸品だ。美味しい。
お互い問わず語りで、開店直後の楽しい時間、酒肴のこと、新しいビジネスこと。
ちらほらと常連さんで席が埋まり始め、バイトの女の子は入ったのを潮にお勘定。
ご馳走さまでした。また伺えるかな、新しいお店には必ず。
<40年前に街で流れたJ-POP>
セーラー服を脱がさないで / おニャン子クラブ 1985