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旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

駅そば日記 高幡そば@明大前「鶏天田舎そば」

2025-01-22 | 旅のアクセント

やや黒ずんで太めの田舎そば、惜しげもなく揚げ玉をかけて、ゴロッと大きめの鶏肉が見え隠れ、
刻みネギ、刻み海苔、三つ葉をたっぷり散らす。鶏天をふたつのせたら “鶏天田舎そば” が着丼する。

温かい丼を両つの掌で包んで出汁を口に含んでみる。コクがあって旨い。
箸を割って太めの麺を大掴みしてズズッと啜ったら、もう止まらない。
カラッと揚がった鶏天を齧る、サクサクとして美味しい。もう一つは出汁を吸わせて味変を待とう。

京王もたった2店舗だけど、改札内に立ち喰いそば店「高幡そば」を運営している。
一つはその名の通り高幡不動駅に、もう一つがここ明大前駅に在る。

“鶏天田舎そば” が美味しくボリューミーでお勧めですが、“鳥中華” っていうのが代表的メニューみたい。
麺は中華麺、スープはそばつゆベースのラーメンは、しばしば新聞や雑誌にも取り上げられていますね。
山形県のB級グルメというこのメニューを次回は試してみたいと思う。

<40年前に街で流れたJ-POP>
飾りじゃないのよ涙は / 中森明菜 1984


ご当地旨ラーメン事情 「台湾ラーメン」味仙@名古屋 柳橋

2024-10-16 | 旅のアクセント

鶏ガラスープに中太麺、炒めたひき肉とニラがたっぷりのって、あと唐辛子の赤が目に沁みる。
中太麺を大掴みして大胆にズズッと啜る。っと思わずせき込み涙ぐむ。かっ辛い。
少し遅れて頭頂に薄っすら汗が滲むような、この病みつきになりそうな辛さが名古屋の “台湾ラーメン” だ。

当たりをつけていた酒場がいずれも満席の名古屋4日目だから、方針を変えて台湾ラーメンの「味仙」へ。
先ずは冷えた瓶ビールをグラスに注いで「お疲れさま!」グラスの店名にプライドを感じる。
焼きたての “餃子” が運ばれてきたから、熱々を突っつきながらゆるりと始める。

 

傾けた瓶ビールが滴を垂らしたから “レモンサワー” を注文、もう少し飲みたい。
ごろっと大きめに揚げた豚肉にたっぷり刻みネギを散らして甘酢をかけて、ここの “酢豚” は美味いアテだ。
さて、そろそろ “台湾ラーメン” を。名古屋だけで食される(台湾にはない)ご当地ラーメンを食べておきたい。

<40年前に街で流れたJ-POP>
哀しくてジェラシー / チェッカーズ  1984


Go!Go!West! 9 駅そば日記 いろり庵きらく@平塚「冷やしとろろ玉子そば」

2024-09-11 | 旅のアクセント

酷暑は続くし、いつ激しい雨が降り出すか分からない空模様。
案外と、ガンガンに冷房の効いた電車にただ乗っていることが、実に快適だと気付いたこの頃。
読みかけの新書を一冊携えて、昼過ぎの東京上野ラインに乗る。
グリーンとオレンジの湘南電車に揺られること90分、頁がそう進まないうちに平塚に着く。

平塚にも改札内に「いろり庵きらく」がある。
そしてややゆったりしたこの店では、メニューに “ヱビス” の小瓶がならぶ。
よく冷えたタンブラーに黄金色を注いで、真昼のビールが楽しい。

そして “冷やしとろろ玉子そば”、黄身がかった “とろろ” を絡めて、冷たいそばが美味しい。
海岸沿いの町の駅そばは、ふんだんに振りかけた “あおさ” が気の利いたアクセントだ。

さて、次は小田原あたりまで、避暑の駅そば電車旅に出かけようか。

<40年前に街で流れたJ-POP>
SUMMER EYES / 菊池桃子 1984


ディーゼルカーとカップ酒 飛騨乃やんちゃ酒@高山本線

2024-09-07 | 旅のアクセント

飛騨古川に1829Dが入線して来た。谷間の町に夕日はまもなく沈む。
アニメ「君の名は」の舞台になったこの町には、白壁黒腰の土蔵が続く町並に二軒の酒蔵が並んでいる。

一方の蒲酒造場で “飛騨乃やんちゃ酒” を仕込んできた。これっ地元で愛される定番の旨酒だね。
ディーゼルカーが動き始めたら、日本海へと駆け下る宮川を眺めながらワンカップを開けよう。

辛口の酒の舐めているうちに終点の猪谷駅に到着する。陽はとっぷりと暮れている。
ここはJR東海とJR西日本の境界駅、国鉄時代からの気動車に乗り換えとなる。
やんちゃ酒の余韻を引きずって、高山本線の終点富山をめざすのだ。

遠くで汽笛を聞きながら / アリス


Go!Go!West! 8 駅そば日記 濱そば@辻堂「冷やしかき揚げ天玉そば」

2024-09-04 | 旅のアクセント

昨年11月、藤沢駅の3・4番ホームで営業していた大船軒が閉店してしまったから、次は辻堂になる。
辻堂のホームは思いがけず幅が広いのだけど、めざす「駅そば」は見つからない。
っで、東改札へと向かう階段を登っていくと。辛うじて改札内に「濱そば」を見つけた。
そして辻堂での選択は、オーソドックスにしかしちょっと贅沢に “冷やしかき揚げ天玉そば” なのだ。

先ずはワサビを満遍なくつゆに溶いて、ピリッとした冷たいそばを啜る。美味しいね。
次にかき揚げをつゆに浸して、解れるほどにそばに絡めて、その甘さを楽しむ。
そばが三分の一くらいになったところで、玉子を箸で割る。ほら麺に絡みはじめた。
玉子の絡み方で味が七変化してこれまた楽しい。最後につゆまで飲み干して満足なのだ。

再びホームに降りる。青いラインの特急が案外心地よい風を起こして通り過ぎていった。
さて、次回は小田原あたりで旅情の一杯を啜るとしましょうか。

<40年前に街で流れたJ-POP>
夏のフォトグラフ / 石川秀美 1984


ローカル線とカップ酒 寿萬亀@外房線 

2024-08-24 | 旅のアクセント

フロントの青色と黄色の水玉模様は房総の海の波しぶきをイメージしてあくまでも爽やかだ。
勝浦から乗った三番手の3239Mはおあつらえ向きにボックスシートが空いていた。
辺りに乗客も居ないので海を眺めながら暫しのワンカップタイム、芳醇な安房の酒 “寿萬亀” を開ける。

カップの底を啜ったころに安房天津に停車、午後の静かな無人駅だ。
やがて来るはずのワンボックスの路線バスで、安房の山を深く清澄寺を訪ねてみたいと思う。
フリーきっぷとワンカップを片手に、ローカル線の旅は勝手で気ままだ。

旅人よ / さだまさし


ご当地旨ラーメン事情 一心ラーメン@荒木町

2024-08-14 | 旅のアクセント

芸者衆が行き交った粋な花街・荒木町、外苑東通に面して赤く浮かび上がってるのが「一心ラーメン」だ。
どんぶりの周りをのりでしきつめた別名 “エリマキらーめん” (エリマキトカゲに似ている?)をいただく。
かなりの細麺、硬め、大ぶりなチャーシュー、玉ねぎみじん切り、メンマ、ナルト、ネギを散らして
昔ながらの濃いめの醤油味が、呑んだ後の胃袋に沁みて美味しい。(きっと身体には良くない)
後半、スープを吸ったエリマキたちを絡めて啜る細麺で二度美味しい。
大人の街で呑んだ後に、こんな旨い〆があることを今宵初めて知った。
女店主が一人で切り盛りするこの店に、また次回も訪ねたいと思うのだ。

<40年前に街で流れたJ-POP>
コントロール / 河合奈保子 1984


ディーゼルカーとカップ酒 ふなぐち菊水@米坂線

2024-08-10 | 旅のアクセント

ふたつ目の越後下関を過ぎると、列車は朝日山地を縫うような荒川の渓谷に分け入る。
緑深い山、切り込む谷、赤い鉄橋とスノーシェッド、県境の赤芝峡は「日本の赤壁」と呼ばれる紅葉の名所だ。
紅葉にはまだ早いので、せめて “ふなぐち菊水” は赤いラベルの熟成吟醸生原酒を仕込んでおいた。

もともと日本酒を好んで飲むことはなかった。
それでも呑み鉄の旅をするようになって、もっとも沿線の風景に溶け込むのは地酒だと気がついた。
気動車の揺れに身をまかせて、カポッとやる度に、酒には個性があることを知ったのだ。

小国駅で下り列車と交換する。米坂線で県境を越える列車は日に6往復に過ぎない。
分水嶺の宇津トンネルを潜ると、列車は置賜盆地へと駆け降りていく。
終着駅に着いたら、米沢牛と芋煮をアテに一杯やりたい。

さらば恋人 / 山本潤子


Go!Go!West! 7 駅そば日記 濱そば@大船「冷しねぎだくスタミナそば」

2024-06-19 | 旅のアクセント

この日も茹だるような暑さに、ボクは「季節限定メニュー」のタッチパネルを押した。
択んだのは “冷しねぎだくスタミナそば”、たっぷりの刻みネギとドライにんにくを散らした一品だ。
やや硬めにしてもらった麺にぶっかけ汁を絡めて、シャキシャキのネギと、カリッとにんにくの食感がいい。
半分くらい食したら、ラー油を2滴3滴と垂らす。ちょっとヒリヒリするくらいがおいしい。

ところで入口に『つゆが変わりました』のポスター掲示を見つけた。
なんでも、かつてホームで愛された「大船軒」のつゆの提供を受けたそうだ。
ホームの大船軒に通った諸兄は、シンプルに “ざるそば” を択ぶと、懐かしい味をご賞味いただけそうだ。

大船駅3・4番ホームに在った駅そば「大船軒」が撤退してからすでに6年。
南改札と北改札を繋ぐアトレ大船が整備され、FOOD SQUARE が賑わっている。
駅そばは南口に「いろり庵きらく」北口に「濱そば」と辛うじて改札内に2軒が残った格好だけれど、
この FOOD SQUARE に入ることなく寂しい扱いだ。でもやっぱり駅そばはホームが似合うよね。
ホームに降りたら、昨年リニューアルしたE259系「N'EX」が入線してきた。この夏はきっと大活躍だね。

<40年前に街で流れたJ-POP>
ファースト・デイト / 岡田有希子 1984


人生のそばから 長沢茶屋@妙高市

2024-05-01 | 旅のアクセント

群馬県長野原町を起点に、R292は志賀草津道路として日本国道最高地点(標高2,172 m)を通過する。
そのまま辿ると新潟県妙高市に至るわけだが、新潟長野県境は富倉峠を越える。

雪深いこの辺りは小麦が採れないから、そばのつなぎにオヤマボクチ(ヤマゴボウ)の葉っぱの繊維を使う。
コシが強くみずみずしい食感の “富倉そば” は、幻のそばなんて言われたりする。

新潟方面に所用があったGWの終盤、軽井沢ICを降りて新緑の上信越高原に車を走らせた。
この富倉峠を越えてまもなく「山菜そばまつり」の赤い幟旗を目にする。っと、慌てて車を減速するのだ。

件の「長沢茶屋」の前では、運動会に登場するようなテントを張っている。
地元の親父さんたちが採りたての山菜を販売している。おっと、“たけのこ汁” を振舞っている。
ボクたちは、蕎麦のチケットと “笹寿司” を求めて店内に入る。親父さんがトレーでたけのこ汁を運んでくれた。

笹の葉に酢飯をよそり山菜、椎茸、胡桃などの山の幸や、大根の味噌をのせた笹寿司は上杉謙信の野戦食。
子どもにころは、確か妙高高原の駅弁として売られていた。海水浴の思い出と重ねてボクには懐かしい。

嬉しいのはたけのこ汁、姫竹(ねまがりたけ)が入っている。
姫竹の水煮、玉ねぎ、じゃがいも、溶き卵、味の決め手はサバの水煮、これっ北信濃のソールフードだ。

懐かしい味を堪能するうちに、せいろが山菜の天ぷらを従えて登場する。
コシが強くて、喉越し、香りの高さともに申し分ない “富倉そば” が美味しい 。

取り立てて予定のなかった今年のGWだけど、思いがけず美味しいロングドライブが楽しい。

 

*長沢茶屋さんは新潟県側のお店なので、本来「長沢そば」と書かないといけないかも知れませんね。
関係者の皆さん、ひろい心でお許しください。

<40年前に街で流れたJ-POP>
青春のいじわる / 菊池桃子 1984


ご当地旨ラーメン事情 富山「まるたかや」

2023-10-18 | 旅のアクセント

醤油をベースにした真っ黒なスープは想像以上の黒、勧められた太麺を択ぶ。
レンゲで真っ黒をひと口、こっこれは辛いというか塩っぱい。
しょっぱいスープを絡めた太麺をズズッと啜って、美味い、いやビミョーだな。
いや、食べるにしたがって「これは美味い」の暗示にかかってくる。きっと遠からずまた食べたくなる。

戦後復興期におにぎりやドカ弁を持ち込む労働者たち、そのおかずになるようなラーメンなのだそうだ。
この手の話はよく聞く。三条のカレーラーメン、太田の焼きそば、みな高度成長期の産物だ。

ご機嫌な時間を過ごした酒場を後にして、電車通りを渡って城址大通りに出る。
賑やかな交差点の角に「富山ブラックラーメン」の幟がはためいている。入ってみようか。
地酒が並んでいるし洋酒のボトルも逆立ちしている。おでんが煮えているし、かき氷のメニューもある。
いったい何屋さん?でも厨房を囲むカウンターはラーメン屋のそれだなぁ。
なんだか混沌としていて、それでも昭和27年創業の老舗ラーメン屋での一杯なのだ。


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<40年前に街で流れたJ-POP>
月夜に気をつけて! / 中原めいこ 1983


駅そば日記 今庄そば@福井「冷やし梅昆布そば」

2023-10-04 | 旅のアクセント

ぶっかけタイプのいわゆる “越前そば” に梅肉ととろろ昆布をのせて、んっ暑い日には堪らんね。
殻まで挽いた田舎そばは黒っぽい色合い、やや太い歯応えのある蕎麦は、啜るというより噛んで食べる。
おかか、昆布、梅肉と、箸で掴むとところで味変を楽しんで、冷たいぶっかけそばが美味しい。

コンコースに構える立喰の店には老若男女が列して、首都圏の駅そば店とは趣がちがう。
そんな立喰いスタイルは、今や福井駅と武生駅にに残るのみだとか。
来春には “かがやき” がここまで伸びるから、手軽に “越前そば” を試したい。
おっとなにやら外では恐竜が吠えているね。

<40年前に街で流れたJ-POP>
Lucky Lips / 早見優 1983


Go!Go!West! 6 駅そば日記 濱そば@保土ヶ谷「ねぎだくごまだれそば」

2023-09-20 | 旅のアクセント

冷水に晒したそばを盛ったら、白髪ネギをたっぷりのせる。
大匙でぶっかけたあげ玉が、ごまダレでほどよく流れて、見た目も涼しげな “ねぎだくごまだれそば”。

割り箸で大掴みにズズッとまずはサラダ麺風に、んっと胡麻の風味が爽やかだ。
そば汁にワサビを溶いたら安定の冷やしたぬきが美味しいね。
小母さんに勧められるままに辣油を数滴落とすと、あら不思議とサッパリと味変してこれまた美味。

朝のラッシュが引いた保土ヶ谷駅、東海道本線の駅ながら横須賀線の電車しか停まらない。
階段下ではありながら、案外と十分なスペースをとって、クーラーが効いた「駅そば」が健在だ。
涼しい店内で夏限定メニューゆったりとをいただく平日のお昼前なのだ。

保土ヶ谷駅ホーム「濱そば」: ねぎだくごまだれそば 500円

<40年前に街で流れたJ-POP>
UNバランス / 河合奈保子 1983


駅そば日記 麺処新白河@新白河「白河ラーメン」

2023-08-02 | 旅のアクセント

日の高いうちから宵の口までよく呑んだから、どうも汁物が欲しくなりますね。
ようやく辿り着いた新白河、乗り継ぐ黒磯ゆきは40分待ち、っでコンコースの「麺処 新白河」へ。

駅そばと侮ることなかれ。ご当地 “白河ラーメン” 特有のちぢれ麺に濃いめの醤油ベースが絡んで美味い。
ナルト、叉焼、メンマ、海苔、ほうれん草、それに刻みネギ、良き時代の中華そばの再現だね。

閉店時間が近いのにお客様は引も切らず、おかあさんと若いバイトさんが頑張っている。
“白河ラーメン” のブランドは、400円単価の駅そばを700〜800円単価に引き上げて、
なかなか繁盛している現代の関所(乗り換え駅)新白河の駅そばなのだ。

<40年前に街で流れたJ-POP>
半分少女 / 小泉今日子 1983


駅そば日記 湯沢庵@越後湯沢「山菜そば」

2023-04-19 | 旅のアクセント

 大掴みした太麺をズズッと啜る。甘塩っぱい汁が絡んで美味。染み渡るとはこのことだなぁ。
それにしても、黒味がかった太さが不揃いな田舎そばは、もしかして生麺?手打ち?と思わせるくらいだ。
今採れたものではないことは分かっていても、麺をおおう山菜たちには春を感じずにはいられない。

賑わうCoCoLo湯沢の「がんぎどおり」には、越後の味を堪能できる飲食店が軒を並べているのだけれど、
中々どうして、コンコースの中ほどにある立ち喰いスタンドの蕎麦は、まったく引けを取らないと思うのだ。
高田城址公園観桜からの帰り道、ホッとする午後の一杯なのだ。

越後湯沢駅コンコース「湯沢庵」: 山菜そば 500円

<40年前に街で流れたJ-POP>
夏色のダイアリー / 堀ちえみ 1983