旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

西国街道の宿場をつないで気動車は往く 井原鉄道を完乗!

2018-05-29 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 井原鉄道井原線は、国鉄の未成線を第三セクターが完成させた鉄道。
伯備線の総社から福塩線の神辺に至るルートは、江戸時代の幹線西国街道に沿う。
神辺、高屋、七日市、矢掛、川辺と実に七宿をつないで井原線は往く。 

 

井原鉄道を往くには「スーパーホリデーパス」1,000円を利用すると良い。 
乗り込む車両は、見慣れたJR西日本のローカル線を走るレールバスと同型式だ。
それでもクロスシートを設えた車内は呑み人には嬉しい。で、早速朝の缶ビールを。 

ツツジが彩る矢掛駅に途中下車する。田園風景の長閑な駅だ。
矢掛は旧西国街道の宿場町。高梁川支流の小田川水路は物資の集散地として栄えた。
旧本陣と旧脇本陣が国指定重要文化財として現存していのは希少なことだそうだ。 

本陣石井家の建物は、江戸時代中期から後期の建物を改築して現在に至ってる。
本陣としての御座敷・御成門などの他、酒造業の主屋・内倉・酒倉・西倉などが残る。
所蔵の古文書には、薩摩から徳川13代将軍家定に嫁ぐ篤姫が宿泊した記録があるそうだ。 

町並みには江戸末期から明治時代にかけて建てられた町家も多い。
白壁・鬼瓦・虫籠窓・なまこ壁の古民家はカフェやショップに姿を替えて賑わいを創出。
景観保存にかける地域の努力に頭がさがる、実に歩いて楽しい町並みなのだ。 

初夏の日差しが照りつける高架のホームから、再びレールバスに乗車する。
総社までの道程はまだ半分残っている。 

1999年と云うから、井原鉄道は開業から19年の新しい鉄道線。
故にローカル私鉄とは云え殆どは高架線、レールバスは揺れも小さく快適に疾走する。 

 

旅後半のお供は "ずんだ団子"、宿場町の菓子処で求めて来た。ほどよい甘味が心地よい。
団子を頬張るうちに、レールバスは清音から最後の1区間をJR伯備線の直線を疾走する。
総社駅6番ホームに僅かな乗客と降り立って井原鉄道の旅は終わる。午後は吉備線を往く。

井原鉄道・井原線 神辺~総社 41.7km 完乗 

ダーリング / 沢田研二 1978



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