白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

トロピカルレッドシャロットの収穫

2017年06月06日 | シャロット

今年外房菜園で試験栽培していた「トロピカルレッドシャロット」、先日に全て掘り上げて見ました。株状になって立ち上がった根部ごと引き抜いて見たのですが、球根部の大部分が殆ど肥大しておらず、一部は腐っていたり、細い新葉が肥大していない側球根から伸び出して居たりして、半分以上が結果的には廃棄する事になりました。

 

―当菜園で収穫し袋詰めしたトロピカルレッドシャロットー

昨年の9月中旬から11月半ばにかけて、数度に分けて球根を植え付けたのですが、早くに植え付けたもの程、株状に分球して順調に広がって立ち上がって居たのであり、これなら行けると、ぬか喜びしていた自分への腹立だしさやら失望感やらで、すっかり気落ちして仕舞い、原因は一体何処にあるのか、暫くは考える気にもなりませんでした。

植え付けた球根数はおよそ200個程でしたが、これならば50キロほど収穫は可能と見込んでいたのですから、その有様にすっかり気落ちするのも当然です。

それでも持ち前のチャレンジ精神に立ちかえって、1日掛かりで一株毎に分別しては捨てながら、つぶさに観察し、問題は何処にあったのかその糸口探りに専念致しました。

 

―収穫シーズンのアジアでの子供たちは後処理の貴重な労働力です!―

先ずその問題と言えば 「トロピカルレッドシャロット」は日本で昔から作られてきた「分葱」の近隣種であって、其の生育形態から栽培方法も亦、同じ様にすれば充分行けると決め込んでいた先入観が、先ずいけなかったのであり分葱とは違うと分かって反省しています。

隣りに並べて植えた「分葱」との違い、分葱と同様に分球した根部が唯肥大するとばかり思っていたが大違いであり、葉鞘部が枯れこんでも、尚も棒状になって突っ立って残っている何本もの花茎軸がどんな働きをしているかが分からなったのです。

それと言うのも欧米ではシャロットは分球型の小玉葱の一種とされて居るのですが、最初に株分かれした小球の殆どに花茎が伸び上がったのであり、それが其の儘分球根として肥大すると思っていたのが間違いであって、新たに側球根が作られるのです。

 

―シャロット球根に付く花茎軸の切り離しと根切り整理は大仕事になる!

実は先のブログで紹介した 「分球玉葱」の場合で言えば、分球した各玉から伸び出した花茎は早くに切り取っても玉自体はその儘肥大するのですが、トロピカルレッドシャロットはそうでは無い事が分かりました。

一旦根別れして伸び出した各軸(分球根)から、殆ど全てに花茎が立ち上がるのであり、それが其の儘で肥大するのでは殆ど無く、ハードネックタイプのニンニクと同様に、立ち上がった花茎軸毎に新しい側球根が形成されるのです。

ニンニクの場合なら、花茎軸は一本が真ん中に立ち上がり、其の周りに内皮に包まれる側球が一塊になって形成されるのですが、それがトロピカルレッドシャロットでは、各花茎軸に新たに側球根が分かれて別々に形成されるのです。

その大事な各側球根の肥大時期に運悪く、無農薬栽培であった為にネギ黒アブラムシが大発生し、気付いて防除作業をしたのですが間に合わず、著しく草勢が損なわれたのが原因であり、今般のような不作と相成ったと判断致しました。

東京の自宅でも丁度ポットポニックスで、試験的に育てたトロピカルレッドシャロットが3鉢あり、其の結球状態を比較して見たのですが、5号プラポットからは、はちきれるばかりに肥大した球根の姿でその生育状況がはっきり観察できました。

 

―ポットポニックスで育てて見たトロピカルレッドシャロットー

扨て、時同じくして新プランター栽培での試験栽培に挑んだ分球玉葱作り、掘りあげて見ましたので早速スナップ写真を一寸披露致します。

黄玉葱はその形状が一寸ばかりが歪んでいますが、其の大きさも重量も一般の玉葱と区別が出来ない程の出来映えであり、其の数も2球から10球に増えました。

もう一方の赤玉ねぎ、4球の植え付けで大小合わせると29球にも増えました。これら全てを上手く乾燥して貯蔵し、芽だしを待って今秋に同じように植え付けして、経過を観察しなながら分球玉葱の性質が首尾よく固定出来るか確認する所存です。

 

-2個がそれぞれ大きく5個ずつに分球した黄玉葱―

実は、その分球玉葱の歴史についての記述が、海外のネット上にありました。その概要も一寸披露させていただきます。

シャロットや分球玉葱(ポテトオニオン)の起源は定かではありません。最も古い利用の記録は12世紀のフランスとあります。

分球玉葱(ポテトオニオン)は、北米では一度は大変人気が高かったのですが、その他の沢山の家庭園芸作物と共に20世紀の初めには全くその関心を失って仕舞ったのです。

其の理由の一つは、収穫に多くの人手を必要とする事であり、一塊りとなって育って収穫されるので、それを一つ一つに分離しなくてはならない為であります。標準型の玉葱のように収穫に当たっての機械化には適さなかったと言う事です。

それに加えて、繁殖のための種球根の大規模な貯蔵は一方で費用が嵩むと嫌われたのです。

分球玉葱(ポテトオニオン)は、過去にはヨーロッパ、北米、ロシアの一部から中央アジアに掛けての家庭用や小規模園芸作物として広く栽培させてきました。ブラジルやインドでは、尚も商業栽培がおこなわれて居ますし、フィンランドでは20世紀の半ばまで一般的に栽培されていましたし、其の品種数は22種に及ぶ事が分かっています。

聴くところよると、ロシアでは一度は分球玉葱(ポテトオニオン)が種から育てられて居た言い、北部ヨーロッパでは玉葱の種子からの栽培法が希であった時代には、多彩な栽培法であった事を意味しています。

 

―分球肥大し葉柄も倒れたので抜いて並べた赤玉葱―

そして、分球玉葱(ポテトオニオン)の持つ利点は、種球根を植えるだけなので種子栽培と比べると、栽培土壌や気候条件等での制約が少なく、播種育成作業よりはるかに栽培が容易であり、小規模な家庭芸用であれば、最も有効で適した玉葱の栽培法であったと書かれています。

来シーズンからは、ポットポニックス方式での分球玉葱(ポテトオニオン)栽培、トロピカルレッドシャロット栽培で、それぞれ育てた結果を更にお見せしたいと存じます。

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