もちつきうさぎ

ぺったんぺったん、もっちもち!
ハートのおもちつきでスマイル満開なエッセイブログ。

母、『日常』を知る。

2011-05-31 | 私の家族
最近の朝、
いつもへんな挨拶が飛び交っている我が家の息子たち。

「スラマッパギ~!」って言うと、
「スラマッパギ~!」って言う。

そう、まるでこだまのよう…。

「スラマッパギ?何それ?」ときくと、
二人してエヘヘ♪ と笑う。


長男の部屋のベッドの上で
スマホを見ながら二人しておなかをかかえ涙を流しながら笑っている。

何見てるんだろ?と思いながらも
兄弟仲良くてよろしいこと…とスルーする私。

・・・・そんな“日常”だった今日この頃。


昨日点滴を打ち、
だいぶ風邪の症状がよくなった次男。
今日は微熱があるもののずいぶんと元気だ。

そんな彼に、
「今日は元気みたいだからこれを貸してあげよう~!」と長男。
「おぉぉ~!」・・・感激する次男。


<これとはコレ・・・。>

ギャグ漫画『日常』(作・あらゐけいいち)

先程、掃除しながら「ちょっと失礼~。」とパラパラめくると
日常の中にありそうでなさそうなぶっ飛び非日常を描いたこの漫画、かなりファンタジックで面白い。

そして、あった!あった!
スラマッパギ!

これだったのね~!

どうやら挨拶みたいなんだけど、
何語なんだか?なんなんだか?
よくわからない・・・ところがまた面白い。(ハマりつつある母であります。)

そして、
配信中のこの漫画のアニメ版は
おなかがよじれるほど面白い・・・というから興味津々。
「今度見せてね。」である。

                             

しかし、
最近のライトノベルやこういう漫画を読んでいると
改めて宮澤賢治は偉大だな~と思う。

だって「現実の中の超現実」を文学化した大家ですもの!

賢治は
「注文の多い料理店」の「序」における一節でこう述べている。

“これらわたくしのおはなしは、みんな林や野原や鉄道線路やらで、 
 虹や月明かりからもらってきたのです。
 ほんたうにかしはばやしの青い夕方をひとりで通りかかったり、
 十一月の山の風の中にふるえながら立ったりしますと、
 もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
 ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたない 
 といふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。”


「日常」の中から生まれた「非日常」は
ファンタジーではなく、
実はファンタジーを支えるリアリズムなのではないか?と私は思う。

ありそうでなさそうな、なさそうでありそうな
「非日常」や「超現実」を感じることで

クスッと微笑んだり、スーッと癒されたり、ウンウンと頷いたり、・・・心が元気になっていく。

そんな不思議な力を持っているような気がする。

布団の中で、
ギャグ漫画『日常』を読んで
少しずつ風邪も回復に向かっている次男。

なんだかハナウタもきこえてきましたよ~。

賢治のいう
虹や月明かりがほんとうにおはなしの中で望んでいるのは
「頑張る」のではなく

「顔晴る」君でいてほしい
という純粋な祈りなのかもしれません。

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