母の日の夜の夢

　　　　　　　　　　＜がんばれ！５月。がんばれ！私。＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
そう、その日は母の日。

なぜかこの日だけは
「ママ」ではなくて「おかあさん」と呼ぶ次男を
不思議な気持ちで眺めていた私。

いつか「ママ」ではなくて
「おふくろ」な～んて呼ぶようになるんだろうな・・・
なんて、私よりデカくなった長男を眺めていた私。

５月だというのに
とんでもなく寒い夜。

ど～っと体調を崩した私は
枕元で息子たちの声をうっとり聞いている。


いつのまにか私は
まどろみの中にすいこまれていく。

ふと気がつくと、
どういうわけか空を飛んでいる。

「ほらね、どう？」とかなり自慢げ。

「なんでママは飛べるようになったの？」
と訪ねる息子たちに、
「あら、ずっと前から飛べたのよ。
　大阪にいたときだって飛んでたじゃない。」
などと答えてる私。

夢の中の私は昔、自分が飛んでいた頃を思い出す。

飛んで長男の塾までお弁当を届けていたり、
阪急電車の上を飛んで幼稚園まで行ったり、
病院まで行ったり・・・・。

たしかに飛んでいたのよ。

なんだかね、
息子たちのために飛んでいるの。

飛びたいときがそういう時なの。

「そうそう、そうだった。」・・・うなづく私。



ちょっとの間、飛ぶことを忘れていたのかしら？
あ～でも、今日は久々に飛んでいるわ～。

そこはなぜか雲ひとつない夜空で
コンペイトウの形をした
星たちがきらきらと輝いている。

うすずみ色の空の中、
いとも簡単に軽々と宙に浮く自分が
不思議だけどうれしい。

飛んでる、飛んでる～。
今日はしばしの空中散歩。

すると・・・パキッ！と目が覚める。


目が覚めたにもかかわらず、
身体中が空を飛んでいたような錯覚に陥る私。

あれ～？
確かに飛んでいたよね。

飛んでいる感覚を覚えている。
そしてまた飛ぶ気になっている私。


　まどろみの　　またたく星に　　さそわれて
　　空　飛ぶ私　　　母として飛ぶ　

とりあえず、体調を万全にしてまた飛ぼうと思います・・・。



　　　　　　
　ど～っと体調を崩し寝込んでしまいました。
　いつもいらしてくださる皆様にはご心配をおかけしました。ペコリ。
　
　これからもどうぞよろしくお願いします。