もちつきうさぎ

ぺったんぺったん、もっちもち!
ハートのおもちつきでスマイル満開なエッセイブログ。

ザ・ドキュメント!迷子になりたかった私

2008-05-05 | 私の家族
          <こどもの日にはやっぱり柏餅!>

                    
端午の節句を迎えたというのに
いまひとつはっきりしないお天気が続いているTOKYO。
大空高く昇りゆったりと泳いでいるはずの
鯉のぼりたちの顔も曇りがちである。

連休中、どこにも出かけない、いや出かけられなくなった我が家の朝は
連休中といえどもいつもどおりテレビから垂れ流される
ワイドショー」を家族揃ってみることからはじまる。

本日、我が家のツボだったのが、
ザ・ドキュメント!動物園で迷子になった子とその親」。

先日、みんなのアイドル、パンダのリンリンちゃんが亡くなった
上野動物公園での密着取材。

「おかあさ~ん」と泣きわめく子ども。
自分の名前すら忘れてしまうほど悲しみにくれる子ども。
そして感動の母との再会。
迎えに来た母親たちのリアクションが
表裏一体でなかなか見ものである。

よくまあ、そんなに迷子がいるもんだ!と驚くほどの
ザ・ドキュメント!であったが、みんな「普通に迷子」なんだろうな~と
迷子になりたかった私は思うのである。

            

私の一歳10ヶ月年下の弟はよく「普通に迷子」になる子だった。
どこへ行っても、糸の切れたタコのようにどこかへ行ってしまう。

だから・・・
出かけた先で必ずといっていいほど、放送が流れる。

「○○からお越しの○才の○○ちゃん(←弟)が迷子です。
 ○○ちゃんのお母様、大至急迎えにいらしてください。」

これが幼心に羨ましかった私・・・。
一度でいいから私の名前を呼んでほしい。
いつしかそんな妙なあこがれを抱いていた。


そして、たしか5歳くらいのときだったと記憶している。
母と祖母と弟と「デパート」に行ったとき決行のときがきた。

場所は、紳士服売り場。
たくさん並んでかかっている紳士用スーツの下にもぐりこみ
息をひそめる・・・。

母や祖母たちが他の売り場に向かうそのとき、その方向とは
逆方面に猛ダッシュ!
一度でいい。
迷子になって私の名前をアナウンスしてもらいたい一心で走りだした。

同じ階ではすぐに見つかってしまうと思い
ひとつ下の階へ・・・。
階段を下るその足がスキップしそうだったのを覚えている。

それからの私は、勇気をふりしぼり
売り場にいる店員のお姉さんをつかまえて言ってみる。
私、迷子なんです。

その日デパートはとてもすいていたので、
店員のお姉さんは
「あら~どこではぐれちゃったのかしら?」といいながら
まわりをキョロキョロ探している。

・・・・あ~そうじゃないのよぉぉ~。探すんじゃないのよぉ~。

焦りを感じた5歳の私は生意気にもその店員さんに
私の名前を呼んでくれたらみつかると思います。

その甲斐あってか
私は迷子救護室なる場所に連れていかれ
住んでいるところと年齢と名前を聞かれることになる。

・・・・いい調子で進行している「迷子大作戦」。

が、さあ~放送~!という段になって
迷子になった階だけに放送するか、全館に放送するか、
店員さんたちが悩み話し合っている。

・・・・どうせなら全館放送がいいんだけどなぁ~。

そう思った私はまたまた生意気にも
デパート全部にしてください。

そして・・・
デパート全館に流れる私の迷子アナウンス

「○○からお越しの5歳のニーナちゃんが迷子になっております。
  ニーナちゃんのお母様、大至急迎えにいらしてください。」

・・・・やった~!!私の名前が呼ばれている!
ココロの中で思わずガッツポーズ。
これよ、これがやってみたかったのよ!


まもなく心配顔の母や祖母がやってきた。
「あっ、ママ~。」
そんな計画的犯行の私も5歳である。
母たちが来てくれたことに安堵するとともに
なんともいえぬ喜びを感じたのであった。

・・・・あ~迎えに来てくれてよかった。

しかし、
どうも腑に落ちないのがデパートの店員さん。
「こんなしっかりしたお嬢さんも迷子になるんですね~。」
・・・・と母たちにギモンをぶつける声がきこえたことを付け加えておこう。

そんな声などどこ吹く風・・・。

迷子になりたかった5歳の私
目的達成とばかりにほくそ笑むのであった。

大人になる前にやれることはやっておかなくっちゃ!ネ!

正真正銘、記憶に残っているザ・ドキュメント!である・・・。



     日記@BlogRanking
 幼き頃の、ほろ苦い思い出でございます~。
 いつも応援ありがとうございます。よろしくお願いします。


          


Comments (17)
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