猫のやぶにらみ

こよなく猫にあこがれる中年オヤジのブログです

「ヒトラー ~最期の12日間~」

2005-09-15 | 映画
「ヒトラー ~最期の12日間~」という映画を観ました。

いや、何も亀井某や、一部の小泉嫌いたちが吹聴している「小泉首相=ヒトラー論」などに影響された訳ではまったくありませんので、念のため。

この映画は、史上最悪の独裁者、アドルフ・ヒトラーを中心に、その自殺(そしてドイツ帝国の崩壊)までの最期の12日間の様子を、一人の女性秘書の証言を元にして再現したドイツ映画です。

首都ベルリンの地下司令室に陣取るヒトラー以下、帝国の戦争指導者たち。迫り来るソ連軍の砲弾の音が続く中、ヒトラーの狂気はほとばしることをやめない。そしてそれを止めさせることが出来る側近や幹部は、最後まで、一人もいない。ヒトラーはヒトラーのまま、何の反省も罪の念も抱かず、ただ、自分の野望の実現を妨げた裏切り者や、無能な側近・幹部たちを怒鳴りちらし、彼らに対して怒りと恨みを抱いて、独裁者のまま、自ら命を絶った。

ドイツ国民にとっての痛恨事というか悲劇は、ヒトラーの独裁はヒトラー以外の誰にもそれを終わらせることが出来なかった、ということではないでしょうか?

「このままでは国民の命が・・・」



「それがどうした。国民が自ら選んだことだ。同情する必要など全く無い。自業自得というものだ。」

印象に残る言葉でした。

かなりヘビーですが、見ごたえのある凄い映画です。お薦めします。

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4 コメント

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Unknown (FJシンゴ)
2005-09-15 20:10:34
世界を征服しようと夢見る男がいて、世界がその野望に翻弄された、という歴史的事実は、よしだたくろうじゃないけど、「人間なんて人間なんてラララララ~」って歌いたくなります。この世界はいつもその危険をはらんでいるのでしょうね。
こんばんは、 (やぶ猫)
2005-09-15 21:56:22
すごかったですネ。怖かったですネ。あんな人に睨まれたらほんとにどうしていいか分からないですよネ。「まるでウチの社長みたい」なんて言っちゃだめですよ。すぐ、首になっちゃいますからね。それでは皆さん、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・。
考えさせられる映画でした (go2c)
2005-09-15 23:53:02
こちらのエントリも拝見し、こちらにもTBさせていただきました。

いろいろと考えさせられる映画でしたね。

やぶ猫さんのご指摘の「ヒトラーの独裁はヒトラー以外の誰にもそれを終わらせることが出来なかった」という部分が、この最期の12日間に象徴的に表れていると思いました。

こんにちは、 (やぶ猫)
2005-09-16 08:57:33
コメントありがとうございます。



それでは日本はどうなのか?当然これを考えさせられますね。日本の場合、最高指導者が自ら敗戦を受け入れ、反省もし、逃げも隠れもしなかった、と。



そして、そのことを国民も戦勝国も受け入れた。その結果、日本人自身による戦争責任(戦争犯罪)の追求がついにうやむやなままとなってしまった。。。

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