猫のやぶにらみ

こよなく猫にあこがれる中年オヤジのブログです

高級スピーカー聴き比べ

2007-04-14 | 音楽
オーディオ趣味が嵩じてきた。

【世界の高級オーディオを一堂に集めたハイエンド・オーディオショップ。総床面積280坪の2フロアに、様々な試聴スペースが設けられた体験・提案型スタイルの店舗です】という宣伝文句に釣られて、「レフィーノ&アネーロ」というお店に行ってきました。

押尾コータローの華麗なギターの音、アンドラーシュ・シフの美しいピアノの音、そしてパイプオルガンの圧倒的重低音という、三種類の音を代表するお気に入りのCDを持参して、各種スピーカーの試し聴きをさせていただきました。



今回、試聴させていただいたスピーカーは次の通りです。

まずはリンのコムリ

2本セットで735万円!

次にソナス・ファベールのアマティ

380万円也!

続いて、同じくソナス・ファベールのガルネリ

185万円 

この日試した唯一の日本製、ソニーの「SS-AR1」

170万円・・・

最後に、お店の方が、是非にと試聴を勧めてくれたルーメン・ホワイトのシルバー・フレーム

548万円(ピュア・ダイヤモンド・ツイーター付)


まあ、値段からいえば、BMWとカローラを試乗してみたようなもので、ずいぶんポリシーのない試聴をするものだと思われるかもしれませんが、オーディオ製品の場合、話はそれほど単純ではありません。

何しろ、あくまで趣味の世界のことですから、世間体や、実用性などはあまり重要ではありません。人が何と言おうと、世間がどんな目で見ようと、「おお、これほんとにいいやん!」と、自分が納得するものを探し求める、これが趣味に生きる道だと思います。

値札の問題は勿論重要ですが、どんな音が聴こえるかの方がはるかに大切です。気に入った製品のお値段が、たまたまとてつもなく高かった場合は、以下のように対処するだけです。

①宝くじを買う
②死ぬほど働く
③仏教に帰依して煩悩を捨て去る

今回は長時間かけてあれこれと試聴させていただきました。嫌な顔ひとつせず、親切に対応して下さったお店の方に感謝です。おかげさまで、とてもいい体験(勉強)ができました。

押尾コータロー

2007-03-19 | 音楽
カラオケとギター演奏を趣味とする友人にすすめられて、押尾コータローのCDを買った。

生ギター一本とは信じられないような華麗なテクニックで、豊かでシャープな演奏を聴かせてくれる。

「浪速が産んだ世紀の天才ギタリスト」ということで、すでに相当有名な方らしいのだが、例によって、私はまったく知らなかった。こんな素晴らしいギタリストのことを教えてくれた友人に心から感謝している。

最近私は、オーディオ趣味が嵩じてきており、「曲」を聴くというより、「音」を聴いて楽しむという傾向が強くなりつつある。

どういうことかというと、例えば、私の大好きな井上陽水。「夢の中へ」や、「帰れない二人」などの名曲がやはり最高だ。しかし、家ではまったく聴かない。家でCDを聴くときは「永遠のシュール」という、大したヒット曲など収められていないCDをよく聴いている。というのも、このCDはとても「音」がいいので、聴いていて大変心地よいからだ。

こういう聴き方をしだすと、ちょっとやっかいなことがおこる。発作的に、「力強く、シャープで、しかも繊細なアコギの音が聴きたい!」とか、「壮麗なパイプオルガンの音を大迫力で聴きたい」などと思ったりし始めるのだ。

我が家のCDラックには、奥さんがピアノ弾きという影響から、クラシックのピアノ曲が圧倒的に多い。そうすると、作曲者や演奏家による好みもさることながら、そのCDの録音状態や、使用ピアノの方に関心が向くようになってきた。

ある時、どうもこの音色は演奏者の弾き方だけの違いとは思えない、という音に出くわして、それがベーゼンドルファーの音だったということを突き止めたときは、我ながら、「うむ、わしの耳もかなり良くなってきたわい」と自画自賛したものだ。

さて、押尾コータローだ、私が買ったのはデビューアルバムの「Starting Point」と、「Dramatic」の二枚。

普通ならとりあえずデビューアルバムだけ買って様子を見るところだが、私の友人が一生懸命練習して聴かせてくれた「太陽のダンス」という曲が「Dramatic」の方に入っていたので、こちらも合わせて購入した。結果は、大正解! 二枚とも素晴らしいCDです。感動しました。

しかし、一つ頭にきたことがある。この二枚のCDともに、CCCDというロゴ付なのだ。何のことだか知らずに、注意書きを見てみると、なんと、このCD、パソコンに取り込むことは不可、ということらしい。CCCDとは、コピーコントロールCDの略なんだそうだ。要するに不法コピーを禁じるために、パソコン取込を出来なくする処理が施されたCDというのだ。

ということはiPodで聴くことができないということ!!

私は、まあ、iPod持ってないので、別にいいけど、息子と娘が相当がっかりしてます。iPodのヘッドフォン、ちょっといいやつに取り替えて携帯音楽ライフを満喫している彼らの落胆振りはよく理解できます。

あまりにセコいぞ、東芝EMI!!






伊藤若冲はすごい!

2007-01-22 | 音楽
「若冲と江戸絵画展」、ついに行ってきました。昨年の夏、東京の国立博物館でやってましたね。気になりつつも行けずじまいで、残念に思っていましたが、九州も捨てたものではありません。この展覧会、大宰府の九州国立博物館にやってきてくれました。

奥さんと二人で、朝8時に我が家を出発、高速を利用して予定通り10時前に到着。しかしすでに博物館の駐車場は満杯。やむなく付近の民間駐車場へ。ボラれるかと思いきや、これが一日500円という物分りの良さ。九州はやっぱり、いい!


鳥獣花木図屏風
伊藤若冲筆
エツコ&ジョー・プライスコレクション

もうとにかく、感動しました。これは見るしかない、です。


紫陽花双鶏図
伊藤若冲筆
エツコ&ジョー・プライスコレクション

これ↓はもしかして手塚治虫の火の鳥のモデルでは!?



我々夫婦は二人とも江戸絵画について何の知識もなく、すこしの絵心も持ち合わせてはいませんが、素晴らしいひと時を過ごすことができました。うまく言葉に出来ませんが、とても貴重な体験が出来たと嬉しく思っています。

本当に行って良かった!


All New Listening Experience

2006-05-05 | 音楽
新しいCDプレーヤーを購入して以来、私の、家の中での時間の過ごし方が一変した。

要するにオーディオセットの前に張り付きっぱなし、なのだ。「いい音」というのがこんなにも心地よいものだとは、正直、驚いている。

ここ何年も聴いていなかった古いCDも含めて、棚の中のCDを片っ端から聴き直している。まるで別物だ。今までの印象と評価が見事にひっくり返る。「えっ、このCDってこんなに良かったっけ?」という驚きの連続だ。

まず、ルービンシュタインのショパン。ノクターンバラードだ。この手のやつはどうも甘ったる過ぎて、従来、さほど好きではなかった。同じショパンならまだ横山幸雄の方がましだ、くらいに思っていた。ところがびっくり、圧倒的にルービンシュタインがいいじゃないですか。

ま、世間でははるか昔から当然とされていたことに、ようやく思い至ったというだけのこと、ではあるが、私としては初体験の感動だ。ルービンシュタインの良さが新しいCDプレーヤーによって見事に引き出されたものと思う。

バッハについてはアンドラーシュ・シフのピアノの音色。こんなに素晴らしい音色だったんだと感じ入った。私は元々グールドの崇拝者なので、ずいぶん好みが片寄っている、と奥さんから非難されるのだが、このシフの演奏は素晴らしいと思う。グールド的にではなくバッハを弾くのなら、これに勝るものはないだろうと思う。

それにしても、装置を一つ入れ換えただけで、この違い。戦慄を覚えるほどです。お金をいくらつぎ込んでもキリのない、オーディオ道の世界の入り口を垣間見たような気がします。。。

もちろん、私はこれ以上踏み込むつもりはありません。これで十分です!

CDプレーヤー買いました

2006-04-21 | 音楽
ようやく新しいCDプレーヤーが届きました。そうです、従来通り、CD専用のプレーヤーで、SACDの再生はできないタイプのものです。

自宅でゆっくり聴き比べて、夫婦で珍しく意見が一致したので、思ったよりスムーズに決まりました。

これです↓


アキュフェーズDP-57

今回は、結局、SACDを再生できるプレーヤーは見送ることにしたわけですが、試聴してみたところ、SACDは思ったより、かなり「いい!」ですね。音の深みというか立体感というか、彫りの深さが際立っていました。ヴォーカルになると特にCDとの差が顕著に感じられました。「SACDスゴイ!」という結論です。

一方、昔ながらのCDを聴き比べると、これはもう、歴然とCD専用再生機の方がいいわけです。これは似たような値段の、SACD/CD両用再生機と、CD専用再生機を比べているので、当然といえば、当然です。

問題はソフトです。現有ソフトはすべてCDです。当然これらお気に入りのCDを聴くことが中心になるわけですから、やはり、今回はCDの音の良さを優先すべきだろうということになったのです。今後、自然とSACDのソフトが我が家に増えてきたら、そのときにSACD用プレーヤーを検討しよう、ということです。

古くはベータとVHSのビデオ戦争。最近はブルーレイかHD-DVDか。私なんかまったくわけわかんないのです。

もはや、目新しいモノに飛びつく気力は失われつつあります。あくまで慎重に、1周、2周遅れでいいから、ヨリ確実な道を進みたいということです。年齢相応の思考パターンでしょうね。来週また一つ歳をとってしまうし。。。

それにしても、今回の「想定外の出費」で、薄型大画面テレビがまた遠のいてしまいました。ドイツW杯を逃すとなると、次は北京オリンピック。それまでにブルーレイとHD-DVDの勝負も決着がついてくれてるといいんですけどね。

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今回、試聴したSACD/CDプレーヤー

デノンDCD SA-11

マランツSA-11S1

ちなみに、この二つの中では、夫婦ともどもデノンの方に軍配を上げました。もちろん何の根拠もありません。単なる「好み」ですので決して参考になどなさらぬようお願いします。

理屈と直感

2006-04-17 | 音楽
ついに我が家のCDプレーヤーが壊れた。1995年に購入したものだから、11年でダウンしたことになる。同時に買ったアンプやスピーカーと比べて、これが一番見劣りするモノだったが、案の定、真っ先に壊れた。イギリスのARCAM社製のものだが、まあ、よく働いてくれたと思う。

さて、新しいプレーヤーを買わねばならない。県内唯一の、小さなオーディオ専門店に行って、あれこれ相談にのってもらうことにした。問題はSACDである。

SACD(スーパーオーディオCD)というものが世の中にある、ということは知らないわけではない。しかし、いまだかつて、実物を見たことも聴いたこともない。毎年何枚かアマゾンで好きな音楽ソフトを購入しているが、一度もSACDに当たったことがない。従って、CD再生専用機の不便というものを感じたことがない。

しかし、これから先は分からない。「今、買い換えるなら、SACD対応機でしょ。これなら普通のCDもSACDも両方聴けるから。ここから先、10年を考えてみな。ここでCD再生専用機を買うっていうのは・・・、たぶん後悔すると思うよ」

う~む、そうかも知れないな。しかし、どうなんだSACD、ほんとに普及はすすんでいるのか?音にそれほど大きな違いはあるのか?同じ値段なら少なくとも普通のCDの音については、専用機の方がいいに決まってるだろうし・・・。

ということで、迷っていてもしょうがないので、聴き比べてみることにしました。SACD対応機を2台、CD専用機を1台、合計3台のプレーヤーを家にもってきてもらって試聴することにしました。

さて、どんな結果になるか、楽しみなのですが、こういう時、男というのは中途半端に理屈を勉強するものだから、あーでもない、こーでもないと、迷いに迷って冷静な判断ができなくなることがあるものです。

今回も、我が家に生息する「直感派」と折り合いをつけながら落としどころを探るという、いつもの展開が予想されます・・・。

「やわらかな時」

2006-04-10 | 音楽
クラシックピアノを3歳の頃から習い始めて、幾星霜。うちの奥さんがついに自主製作CD「やわらかな時」を完成させました。

学生時代に出会って卒業後、結婚したのですが、彼女の出した唯一の結婚の条件が「ピアノは続ける」ということでした。一方、私の方が出した条件が「単身赴任はしない」ということだったので、以来、どこへ引っ越すにもピアノをかついで行ったものです。主婦として普通に家事や子育てをしながら、ピアノの先生と演奏会をずっと続けてきました、そして念願のCDです。うちの奥さんは本当にピアノ好きなのだと思います。

ところで、CDの製作というのはなかなか大変だということが分かりました。

①大きなテーマを決める
②曲の選定
③選んだ曲の練習
④レコーディング・エンジニアとの打ち合わせ
⑤録音場所の決定・確保
⑥選んだ曲の練習
⑦ジャケットデザイナーとの打ち合わせ
⑧ジャケット用写真撮影
⑨原稿執筆依頼
⑩曲の練習
⑪録音
⑫編集
⑬CD製造(プレス)

彼女にとって、まったく初めてのことだったので、手探り状態でのスタートでした。彼女の熱意と、多くの人々の協力によって、ようやく完成したのがこのCDです。

「こころ安らぐ優しさを持つ、静かな小品を13曲集めてみました。このCDを聴きながら、ストレスや疲れから開放されて、『やわらかな時』を過ごしていただければ幸いです」

一枚 1,800円。ご興味のある方は、ぜひ上記リンク先を覗いて見て下さい。


CD録音

2006-03-28 | 音楽
荒川静香さんの金メダル。感動しました。あの日、朝4時半に目覚ましをセットして、ミキティからスルツカヤまで、世紀のドラマを生放送で観ることができました。

言い尽くされたことではありますが、オリンピックのような大舞台で持てる力を存分に発揮すること、これがいかに難しいことか、次々に転倒する有力選手たちの姿をみて、改めて思い知らされました。

話しは変わってピアノの演奏会です。私の奥さんはピアノ教師をしながら、演奏活動にも積極的に取り組んでいます。ステージの上で迎える本番は文字通り、一発勝負。練習どおりにはいかず、ミスが飛び出ることもよくあります。しかし、本番ならではの「ノリ」というか「迫力」というか、こんなにすごく弾けるんだったっけ、と見直すような出来のこともあります。

何事につけ、衆人環視のもとでの本番一発勝負の結果というのは、時に残酷であったり、期待以上の感動を巻き起こしたり、予測不能なところがあります。私みたいな小心者はそのような立場に身を置くことなど想像するだけで震えがきます。

ところが音楽の場合、生演奏以外にもそのパフォーマンスを表現する方法があります。 録音です。

私が一番好きなピアニスト、グレン・グールドは、若くして公開の場での演奏活動を一切やめて、その音楽活動を録音一筋にしたことで有名です。

完璧主義者であり、すごい変人だったということで逸話に事欠かないグールドですが、自分の納得するピアノ演奏を突き詰めるために、コンサートをやめて、スタジオに引きこもり、何度でも何度でも、自分の納得のいくまで、録りなおし、編集した成果だけを、世に問うことにしたのです。

音楽ファンを「コンサート派」と「オーディオ派」の二通りに分けるとしたら、私は断然「オーディオ派」です。「生の迫力」とか「熱気」とか「一体感」とかそういうものには欠けるかもしれませんが、安心して、リラックスして聴くことができるオーディオ鑑賞の方に軍配を上げてしまいます。

さて、うちの奥さんですが、ついに、初めての自主制作CDを録り終えました。彼女のコンサートでは、いつも胸がバクバクして落ち着いて聴くことができない私ですが、CDなら大丈夫だと思います。果たしてどんな出来なのか、とても楽しみです。。。

パヴァロッティ

2006-03-06 | 音楽
トリノオリンピックは荒川静香さんのおかげで、素晴らしいオリンピックだったと記憶に残るものになりました。

私にとってはもう一つ、開会式に登場したパヴァロッティの圧倒的迫力に感動し、初めてこの偉大なオペラ歌手のCDを買うきっかけになった大会でもありました。

オペラというのはずっと敬遠してきたのです。どうもあの歌唱法と大げさな身振り手振りになじめなくて、ニューヨークに勤務していた頃でさえ、ついに一度も行かずじまいでした。

ワインとオペラというのは、どういう訳か、それに入れ込んだ人は皆、どうしても薀蓄を傾けたくなる、という共通点があるようです。若い頃、さんざんそんな聞きたくもない薀蓄を聞かされたおかげで、へそ曲がりな私は、フランスワインとオペラは敬して遠ざけることに決めたのでした。

それがどうしたものか、あの開会式でパヴァロッティが堂々たる体躯で登場し、歌い始めると、「ビビッと電気が走って」ただちにAmazonにアクセス。サクッと検索して購入したのが、これです。「グレイテストヒッツ パヴァロッティ 」。CD二枚組で、一枚目はオペラの名曲集、二枚目はぐっとポピュラーでおなじみの曲が収録されています。私は別にオペラファンという訳ではないので、こういう親しみやすいベスト版がお手頃です。

しかし、これは予想外のお買い得でした。うちのステレオセットで普段より数段上の大音量にして聴いてますが、素晴らしい歌声です。その体格とひげ面から、朗々と野太い声を響かせるのが専門かと思っていましたが、思いのほか高い声で歌います。時にはその繊細さにも驚かされます(「カーロ・ミオ・ベン」の出だしなど)。人は見かけで判断してはいけません。

パヴァロッティが開会式で歌い、荒川静香さんが金メダルを決めた演技の時に使った曲、プッチーニのオペラ、トゥーランドットの中の「誰も寝てはならぬ」は、もちろん、第一曲目に収録されています。同封の解説によるとこの曲は、

「今やパヴァロッティのシンボルともいえる名曲」であり、「パヴァロッティのコンサートの定番中の定番で、お客さんもこの曲を聴かなければ納得しない」

ということだそうです。つまりパヴァロッティにとってこの曲は、荒川さんにとってのイナバウアーみたいなものだったんですね。世界的人気を誇るテノール歌手パヴァロッティ、オペラに対する理解と好みは別にして、やっぱりいいものはいいと納得させてくれるCDでした。

千住真理子がデュランティでバッハを弾くと、

2005-09-23 | 音楽
私がこよなく愛してやまない、千住真理子さんのCDを買いました。

9月7日に発売されたばかりの新作CD「愛のコンチェルト」です。素晴らしいCDでした。最初の曲、バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」第1楽章の出だしから、いきなり電気が走りました。ちょっと大きめの音で鳴らしていたからでしょう、ピアノ部屋にこもっていた奥さんが走ってきました。

二人して立ちすくんだまま聴き入る。私なんか鳥肌立ってきましたから。

何がどういいのか、もちろん評論家風には書けません。ただ、本当に買って良かったとしみじみ思っています。千住真理子がデュランティでバッハを弾くとこうなるんだと、ただ、ただ、感動しました。


<参考>千住真理子さんってどんな人?
インタビュー記事

藤原真理 チェロコンサート

2005-09-04 | 音楽
日本を代表するチェロ奏者、藤原真理さんのコンサートを聴きに行ってきました。

別府温泉の一角、鉄輪(かんなわ)の老舗旅館だった「富士屋」を改装したギャラリーでの簡素な演奏会です。これが実に良かった。

私にとってチェロとの最初の出会いは、映画「小さな恋のメロディー」でマーク・レスターがぎこちなく弾いていた、あの姿。いい映画でしたね。トレーシー・ハイド、可愛かったですね。ビージーズの主題歌が流れる中、ひたすらトレーシーの姿を追い続けるカメラ。圧巻でした。

いや、そうじゃなくて藤原真理です。演奏中の厳しい表情とは打って変わって、楽曲の紹介などをされているときの優しい笑顔がとても印象的で好感がもてました。

チェロの生演奏をこんなに間近で聴いたのは初めてでしたが、実にいいものですね。音が弦から出ているという感じが全然しなくて、チェロの胴体から豊かな音量とともに鳴り響いていました。

当たり前のことかも知れませんがあの胴体は素晴らしい共鳴板なんだということを実感しました。音波というくらいですから音というのは空気中を伝わる波なんでしょうね。時折、波長があったのか、自分の身体の胴体まで共振するみたいで心地よかったです。

ヨー・ヨー・マとミッシャ・マイスキーのCDは持っているのですが、あれだけの音の波は体感できません。これは演奏者というよりは、オーディオ再生と生の決定的な違いだろうと思いました。そういうわけで、どちらかというと、生よりはオーディオ派の私ですが、生じゃないとわからない良さってやっぱりあるなーと感服した次第です。

滴翠園コンサート

2005-08-29 | 音楽
先日、大分県の日田市で奥さんのピアノコンサートがありました。滴翠園(てきすいえん)と名づけられた旧家、井上家の敷地内にある穀倉を改装したユニークな会場です。

「クラシックをもっと身近に」という基本コンセプトを共有する、主催者と演奏者の思いが結実した手作りコンサートでした。演奏者が楽曲の説明や作曲者のエピソードなど、さらに、どういう観点でその曲を選んだのかなどのトークを織り交ぜて、親しみやすく楽しいコンサートになりました。Q&Aコーナーでは次々に手が挙がり、アンコールではリクエストまで飛び出しました。

小さなお子様連れのご家族など、80名を超える聴衆の皆様に、リラックスして楽しんでいただけたと思います。お越しいただいた皆さん、ご協力いただいた皆さん、本当に有難うございました。

☆☆☆  ☆☆☆  ☆☆☆

私は、クラシックのコンサートは敷居が高いと感じることが多いのですが、その要因として以下のようなことが挙げられると思っています。

①演奏家に愛想がない。(ただ弾くだけ)
②演奏曲目のすべてをこちらが知っているわけではない。(事前に勉強してこいとでも?)
③聴衆が媚びている(お約束で拍手ですか?大したことないのにアンコール?)
④演奏家よりも聴く側の資格が問われるような雰囲気・・・。
⑤エンターテイメントではなくて、練習成果の発表会?、それとも、ありがたく美技を拝見させていただく善男善女の会?

ちょっとひがみすぎかも知れませんが、実際に私のような中途半端なクラシックファンはこのように感じることが多々あります。結果、コンサートからは足が遠のき、もっぱらCDに向かうことになります。

立派なコンサートホールで、世界的に有名な演奏家の演奏を、盛装して聴きに行くのがクラシックコンサートだと決め付ける必要はありません。

我々が8年間を過ごしたアメリカでは、地域の催し物や、教会、そして個人宅でのホームコンサートなど、無名の演奏家による、気軽で親しみやすいクラシックの演奏会がしょっちゅう行なわれていました。

クラシックの名曲の中には、もともと、なぐさみものというか、退屈してる貴族のためのエンターテイメントとして作られた曲がたくさんあります。そんな曲をかしこまって聴くというのも、なんか変ですよね!

「クラシックの良さをもっともっと多くの皆さんに知ってもらいたい」、奥さんは、次の演奏会に向けて、ますます練習に励んでいます。。。

努力の人

2005-07-15 | 音楽
うちの奥さんが頑張っている。

ピアノが好きで、音大卒業後、学校や自宅で教えながら演奏活動を行なっていたが、結婚退職。専業主婦として三人の子育てと旦那の世話(実はこれが一番たいへん!)に明け暮れた。しかし、それでもピアノの練習は決して止めなかった。生徒さんの数が増え、ステージでの演奏依頼が増えた頃、転勤にともなう引越しとなる。行く先々でゼロからのスタートになった。

7年前にやっと当地に落ち着き、家も建てた。結婚以来こんなに長く一箇所に住んだのは初めてだ。恐らく今後、死ぬまでここに住み続けるだろう。ピアノ教室を開いて生徒を教えているが、「ピアノの先生」にとどまることなく、自らステージに立つことにこだわり続けている。

全然無名のピアニストのクラシック演奏会など、まず足を運ぶ気になろうとは思えない。あらゆるツテを頼って一回くらいはなんとか「おつきあい」でしのげるとして、二回目以降はそれも使えまい。彼女の場合もそれが心配だった。しかし、なんと、嬉しいことに、多くの方々に喜んでいただけたようだ。「輪」が広がり、「お声」をかけていただける機会が増えてきた。去年までは年に一回程度の演奏機会しかなかったが、今年はすでに三回終了。年内にあと三~四回は演奏会を行なう予定だという。

「くじけずに、やり続けて良かった」と今日もまた張り切って練習している。こういう時はほんとに家族全員で応援体制が出来上がるものだ。・・・というか、例外が一人(1匹?)いた。○○ちゃん、ピアノ部屋に入って邪魔しちゃだめだって言ってるだろー!!

奥さんのHP

スロバキア・フィル

2005-06-22 | 音楽
スロバキア・フィルの公演に行ってきました。スメタナの「モルダウ」、ベートーベンの「皇帝」そしてドボルザークの「新世界」。とても有名な曲ばかりなので、さすがの私も寝ずに最後まで聞くだろうと、奥さんが連れて行ってくれました。

確かにその通り。最後まで起きていたどころじゃなくて、すごい良かったと大満足でした。「モルダウ」はクラシックにしては珍しく「とても分かりやすい曲」なので昔から好きでした。本場のモルダウが聞けて良かったです。

「皇帝」はハイドシェックのピアノで、これがまた皇帝のように有無を言わさぬ、毅然とした弾きっぷりで実に良かったです。アンコールはヘンデルのプレリュード(奥さん涙ぐむほど感動)。

「新世界」といえばファゴットの旋律が有名ですが、私にはチューバの音の方が印象に残りました。ほんとにデカイ音が出るんですね、迫力満点でした。こういうところは生演奏ならではの醍醐味だと思います。

それにしてもコンマスの隣に座っていた女性バイオリニスト、スゴイ美人だったですよ!!スラリと細くて知的な感じで...。

せっかく、いい席を取って聴きに行ってもこんなところにばかり目を奪われている私。やはり「やぶ猫にクラシック」は「猫に小判」ということなのでしょうか??


Music Baton

2005-06-21 | 音楽
サンディエゴにお住まいの、「猫にごはん」というブログを運営されている noir さん、そして「ねこや雑記帳」というブログを運営されている、あずきさんのお二人から「Music Baton」なるものを頂戴しました。noirさん、あずきさん、有難うございます。

さて、「Music Baton」とは一体何かというと、「音楽に関するいくつかの質問が『バトン』として回ってきたら、自分のブログ上でその質問に答え、次の5名を選びその人にバトンを渡す、というルール」だそうです。

まわってきたバトンは以下の通りです。
■コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量
■今聞いている曲
■最後に買ったCD
■よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
■バトンを渡す5名を指名

では、早速取り掛かってみましょう。

質問1)コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量は?

  ゼロ。ipod とか持ってません。そもそもイヤホンとかヘッドホンが大の苦手です。

質問2)今聞いている曲は?

  「上原彩子-グランドソナタ」 のだめのモデルってホント!?

質問3)最後に買ったCDは?

  元ちとせの「ハイヌミカゼ」。例の「ワダツミの木」がですね、久しぶりに車のラジオでかかった、と。最近どうしてるんだろなー、あんまり聞かんよなー。おっ、そういえばCD持ってないじゃん、ということでつい先日ゲットしました。そんなに声量がある方ではないんだということが分かって意外でした。

質問4)よく聞く、または特別な思い入れのある5曲は?

  ①井上陽水「YOSUI TRIBUTE」 陽水の「お友達」14人によるトリビュート版。忌野清志郎の「夏もよう」がノーテンキで泣けます。小野リサの「いっそ セレナーデ」もいい。

  ②映画「タイタニック」サントラ 現在行方不明。買い直さねば...。

  ③エリック・クラプトン・ベスト 男ならクラプトン。文句なしにイイ!

  ④グールドなら何でも 「トルコ行進曲」は笑えます。

  ⑤マライア・キャリーの「Merry Christmas 」 我が家のクリスマスはこれで決まり。"O holy night"が絶品。


すでに当ブログで紹介済みのものは除きました。「特別な思い入れのある曲」が多すぎてちょっと困りました。実際、「よく聴く」のはクラシックの方が多いです。奥さんがいつもかけてますので。ただし、必ずしも好みが一致するというわけではないようです。

さて、最後にこのバトンをお渡しする相手、5名様を指名する、ということですが、こんなに楽しい企画なのに5名様ではもったいないので、当ブログをここまで読んで下さったすべての皆さんに、バトンをお渡しすることにいたします。皆さん、どうぞよろしくお願いします(^0^)/~