ブログの世界で大きな支持者をもち、世論形成に少なからぬ影響力をもつと言われる書き手のことを「アルファ・ブロガー」と呼ぶそうだ。そんなアルファ・ブロガーの一人、
「かんべえ」氏によると、ポスト小泉は「安倍晋太郎」で決まり、なのだそうだ。理由は簡単明瞭。世論調査で他を圧倒し、ダントツの一位だから。
まあ、面白くも何とも無い結論だが(かんべえ氏もそう言っている)、自民党の総裁選びにおいて、金や権謀術数よりも世論の方が大きな力をもつようになった、ということだ。これは小泉総裁が成し遂げた大きな変化であり、慶賀すべきことであろう。
しかし、やぶ猫としてはここで思いっきり頭を抱えてしまう。
安倍晋三は現行憲法下であっても、「日本は核兵器を所有できる」と公言して憚らぬ人である。
①国家には自衛権がある。
②日本は国家である。
③日本の(現行)憲法は日本の自衛権を当然認めている。
④自衛のために必要な措置・手段は政策によって決められる。
⑤今、わが国が核を持たないのは、政策的にそれが妥当だからであって、自衛のための核兵器や大陸間弾道ミサイルの所有は、それが政策的に妥当と判断されるなら、(現行)憲法上、否定されているものではない。
正確かどうか知らないが、概ねこういう論法だったと思う。要するに、現行憲法下であっても、
「自衛のためなら何でもOK」ということだ。だったら、九条が気に入らない、とか、憲法改正だ、なんて言わなくても良さそうなもんだが。。。
靖国神社参拝問題についても、一貫して参拝支持。彼の場合、祖父である岸信介元首相がA級戦犯として巣鴨に放り込まれていたこともあり、多分、小泉さん以上にこの問題に関しては筋金入りだろう。
かれの意見は、それはそれで勿論、結構だ。多くの賛同者がいることも理解できる。私に理解できないのは、次期首相候補としてのその高い支持率である。本当に彼のような考え方を持つ人を、次期自民党総裁=日本の首相としてしまっていいのだろうか?
一見スマートで現代的な風貌だが、実は単純な国粋主義者なのではないか?
こういう人が一番人気になって、日本の首相になる。。。
私にとって、家庭内で少数派になるのはいつものことで、慣れっこだが、こういう問題で少数派になってしまうことは、不安だし、とても残念だ。