猫のやぶにらみ

こよなく猫にあこがれる中年オヤジのブログです

一念発起のフォアグラとエスカルゴ

2007-05-19 | 食べ物
友人宅に夫婦二人で押しかけて、プロ顔負けの料理の腕前をもつ友人が渾身の腕をふるった最高級フランス料理のフルコースを堪能させていただきました。5本のワインがあっというまに空いてしまうという、至福の一夜でした。

ご馳走になるだけでは申し訳ないので、手土産に持って行ったのが、

これと、
青森県産フォアグラのテリーヌ。真ん中の黒いのはトリュフ!


これ。
三重県産エスカルゴ

どちらもネットの通販でゲットしたものですが、そもそもこんなものを日本の青森や三重県で作ってるということ自体が驚きではありませんか。

フォアグラは「シェフ桑原」というサイトで手に入れました。若い頃フランスで修行した桑原さんというシェフがフォアグラに魅せられて、一念発起、青森県で鴨とガチョウの飼育を始めたというんですね。今では、カモ、ガチョウあわせて年間25万羽以上を飼育するほどの大成功を収めていらっしゃるそうです。
ネットで簡単に手に入るこのフォアグラのテリーヌ、最高に旨いです。

続いてエスカルゴ。

これは三重県の「エスカルゴ牧場」で養殖している最高級エスカルゴです。ここの社長さんは世界で初めて、最高級エスカルゴ(ブルゴーニュ種)の養殖に成功した方だそうです。しかもこの人、本職は鉄工所の社長さんなんですと。

最高級エスカルゴ⇒天然モノは絶滅の危機に瀕しており現地フランスでも手に入らない⇒フランスでは多くの関係者が養殖を試みたがことごとく失敗⇒三重県の鉄工所のオヤジがなぜか一念発起して養殖に取り組む⇒世界で初めて最高級エスカルゴ(ブルゴーニュ種ポマティア)の養殖に成功

ネットで注文すると上の写真のように生で送られてくる、わけではもちろんありません。完璧に調理済みのエスカルゴを冷凍し、トレーにたこ焼きのように並べた格好で送られてきます。そのままオーブンで5分間加熱するだけで、トレビアン!!

青森と三重で二人の日本人が「一念発起」してくれたおかげで、九州の田舎に居ながらにしてこういう楽しみを満喫できるわけです。まことに感慨深いではないですか。

今後は是非、このお二人に続いて、どなたか「一念発起」していただいて、フランスやイタリアに負けないようなチーズを、日本で(もっと安い値段で)作ってくれることを、強く願うものであります。。。



※『フランス料理に使われる高級食材として知られるエスカルゴ。中でもブルゴーニュ種のポマティアは最高級のエスカルゴとされており、本来「エスカルゴ」とはフランス原産のポマティアのことを指していた。しかし、乱獲の度が過ぎたこと、自然破壊で棲息する森が少なくなったことなどが重なり、ブルゴーニュ種はほとんど絶滅してしまった。養殖に挑んだ農家もあったが成功には至らず、アフリカ東部原産の「アフリカマイマイ」などを代用品として食すようになった。現在、フランス料理で出されるエスカルゴは、ほとんどがこのアフリカマイマイであり、本場フランスでも、「本物」のエスカルゴであるポマティアがテーブルに並ぶことはない』