イッセー尾形が昭和天皇を演じ、桃井かおりがその妻(皇后陛下)を演じるという、もうそれだけで絶対観るしかないと自分の中では決まっていた映画、「太陽」を観て来ました。
ロシア人の監督が、全編これ日本語と英語だけの映画を撮るというのも不思議な感じがしたが、とにかく、「イッセー尾形はすごい!」 この映画はこれに尽きるのではないか。
終戦の決断から「人間宣言」が発せられるまでのほんの短い期間における昭和天皇の姿を描いたこのロシア映画は、容易に想像がつく理由によって、日本での公開が危ぶまれていた。私のように田舎に住む者にとっては、こういう時に苦労する。
昭和天皇という人は、一体、どんな人だったのだろうか。
私はそのような素朴な好奇心をもっている。この映画の中で、イッセー尾形が演じる昭和天皇は「天皇を演じているヒロヒトという名の生真面目な中年男」であった。
「天皇」を演じている天皇をイッセー尾形が演じている。二人とも、その芸に打ち込む姿勢には身を削るような厳しさがあり、端から観ていると時に滑稽ですらあるが、孤独であることを少しも恐れはしない。
「一人芝居」の第一人者イッセー尾形は、この映画の中では他の共演者たちと共に演じている。しかし、それでもこの作品は、やはり、イッセー尾形の第一級の一人芝居である。皇居の奥深くで、多くの人々に囲まれながら一人芝居を演じ続けた天皇を「それ以外に演じようがないではないか」、と言わんばかりに。。。
ロシア人の監督が、全編これ日本語と英語だけの映画を撮るというのも不思議な感じがしたが、とにかく、「イッセー尾形はすごい!」 この映画はこれに尽きるのではないか。
終戦の決断から「人間宣言」が発せられるまでのほんの短い期間における昭和天皇の姿を描いたこのロシア映画は、容易に想像がつく理由によって、日本での公開が危ぶまれていた。私のように田舎に住む者にとっては、こういう時に苦労する。
昭和天皇という人は、一体、どんな人だったのだろうか。
私はそのような素朴な好奇心をもっている。この映画の中で、イッセー尾形が演じる昭和天皇は「天皇を演じているヒロヒトという名の生真面目な中年男」であった。
「天皇」を演じている天皇をイッセー尾形が演じている。二人とも、その芸に打ち込む姿勢には身を削るような厳しさがあり、端から観ていると時に滑稽ですらあるが、孤独であることを少しも恐れはしない。
「一人芝居」の第一人者イッセー尾形は、この映画の中では他の共演者たちと共に演じている。しかし、それでもこの作品は、やはり、イッセー尾形の第一級の一人芝居である。皇居の奥深くで、多くの人々に囲まれながら一人芝居を演じ続けた天皇を「それ以外に演じようがないではないか」、と言わんばかりに。。。
イッセー尾形さん、ずっと前からすきでした。
・・・というより、「すごい人だなあ」という感じですね。
皇居の奥深くで・・・というのを読んで、新田次郎「蒼穹の昴」を思い出しました。
「蒼穹の昴」という本のことは全く知りませんでしたが、書評を見ると面白そうですね。紫禁城、宦官、西太后・・・、秋の夜長に読んでみるか。