第五章 裏切りの聖職者 P1-2
コモンランド北方の山岳地帯にOsanpoの城砦はそびえたっていた。
石造りの厚い外壁の内側にさらに内壁を加え、玉座のある天守塔は4層もの厚い壁に守られている。
夕方から降り出した雨は深夜になって嵐に変わり激しい雨が城や地面を叩いている。
暴風はごうごうと唸りをあげて木々を揺らす。
ザガガガン
雷鳴が轟き天空から青白い光の筋が落ちる。
その光が城の裏手から出てくる人影を一瞬だけ照らし出す。
黒いローブのフードをすっぽりとかぶり、まわりを気にしながら森へ向けて駆けていく人影・・・
レディ・チョコリクシャ・ホワイト。
ノーラスでも由緒ある家系であるホワイト家に生まれ、Osanpoの後宮にてカトーに寵愛されている妃の一人である。
父親は肺の病にてすでに他界しているが、カトーの副官として名を馳せた猛将ワーザー・ホワイト伯だ。
「急がないと・・」
チョコリクシャは小さくつぶやくと黒々とした森に視線を送る。
「このような嵐の夜更けにどこへ行かれるのか?」
突然の背後からの声にチョコリクシャの体が硬直した。
「クレウ!?」
振り向いた先の暗闇に立つのはOsanpoの千人将クレウであった。
温厚な性格だが戦闘となると豹変し、徒手にて100人を屠った逸話から百殺のクレウと呼ばれている。
「まさかスパイが貴方だったとは・・」
「夜風にあたりに出ただけです」
チョコリクシャは毅然とした表情で答える。
「陛下の妃に手荒な真似はしたくないのです。
拘束させてもらいますが暴れないでいただきたい。」

コモンランド北方の山岳地帯にOsanpoの城砦はそびえたっていた。
石造りの厚い外壁の内側にさらに内壁を加え、玉座のある天守塔は4層もの厚い壁に守られている。
夕方から降り出した雨は深夜になって嵐に変わり激しい雨が城や地面を叩いている。
暴風はごうごうと唸りをあげて木々を揺らす。
ザガガガン
雷鳴が轟き天空から青白い光の筋が落ちる。
その光が城の裏手から出てくる人影を一瞬だけ照らし出す。
黒いローブのフードをすっぽりとかぶり、まわりを気にしながら森へ向けて駆けていく人影・・・
レディ・チョコリクシャ・ホワイト。
ノーラスでも由緒ある家系であるホワイト家に生まれ、Osanpoの後宮にてカトーに寵愛されている妃の一人である。
父親は肺の病にてすでに他界しているが、カトーの副官として名を馳せた猛将ワーザー・ホワイト伯だ。
「急がないと・・」
チョコリクシャは小さくつぶやくと黒々とした森に視線を送る。
「このような嵐の夜更けにどこへ行かれるのか?」
突然の背後からの声にチョコリクシャの体が硬直した。
「クレウ!?」
振り向いた先の暗闇に立つのはOsanpoの千人将クレウであった。
温厚な性格だが戦闘となると豹変し、徒手にて100人を屠った逸話から百殺のクレウと呼ばれている。
「まさかスパイが貴方だったとは・・」
「夜風にあたりに出ただけです」
チョコリクシャは毅然とした表情で答える。
「陛下の妃に手荒な真似はしたくないのです。
拘束させてもらいますが暴れないでいただきたい。」

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