Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

悲しきTシャツ

2012年01月24日 | 那覇、沖縄
 これからしばらく沖縄は寒い時期が続く。といっても北海道の極寒から比べれば最低気温12度なんて「寒い」とはいえないし、雪が舞う東京と比べても、「暖かいじゃん」なんていわれそうである。とはいえ、13度で暖房が完備されていない沖縄は、決して暖かくはない。寒い地域はしっかり「暖房」されているのだから。
 昨日、国際通りを歩くと、「犬も歩けば棒に当たる」くらいTシャツ専門店が並んでいた。厚手のジャケットを着てマフラーをした人々は、ピンクや黄色などの極彩色に彩られたその店の前を通り過ぎていく。ぼくにはそんな沖縄の光景が妙にアンバランスに見えるのだ。
 まさにこれは沖縄の「暑い」イメージが創り出した光景なのだ。店員はこんな真冬にTシャツが売れないことなんて百も承知だ。私が見る限り、どの店もたった一人の客も入っていなかったのだし。しかし、寒かろうが、厚かろうが、そんなイメージを演出し続けなければならない。それが国際通りなのだ。寒さの中で風に吹かれてゆれる「海人Tシャツ」。もうこんな演出は終わりにしたらどうだろう……。