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ローテーターを低速で動作させる実験

2020-10-12 16:40:03 | アマチュア無線

 アンテナの方位角を希望する方位に回転させる装置をローテーターと呼んでいます。アマチュア無線をやっている方には常識的な設備です。アマチュア無線用として市販されているローテーターの回転速度は、45~150秒/1回転というものが多いようです。速すぎると慣性モーメントの大きな大型アンテナでは無理な力が加わるので、遅めの速度に設定します。

 月面反射通信を行う場合、月の移動速度というのは結構遅いので、150秒/1回転という速度では早すぎる嫌いがあります。私の拙い経験によれば、方位角の回転速度は、この半分の300秒/1回転程度が望ましいように思います。どのようにすれば、このような低速のローテーターが実現できるのかについて、以前からアレコレ考えていました。以前からのプランに従い、YAESUのG-2800SDXの回転機構部を使って、直流安定化電源から加える電圧を変化させた時、回転速度がどのようになるのか実験しました。その結果を以下に示します。

 この結果から、5Vだと1秒間で1度の速度です。0.5度程度の誤差で月の自動追尾をする際に、0.5秒間程度ローテーターをONしてやれば丁度良い感じになりそうです。

 YAESU(ケンプロ)のローテーターは、DCモーターを採用しています。なので、電圧を下げれば回転数が下がります。G-2800SDXは相当昔のモデルですが、現行機種であるG-2800DXAでも同じです。また、G-800DXAやG-1000DXAもDCモーターを搭載していることに変わりまありませんので、似たようなものです。

 YAESUの仕様書には、ローテーター電圧は11~24Vとあります。最低速度に設定しても速すぎるので、電圧を下げる実験をしました。電圧を下げるのは良いのですが、仕様書には定格連続運転時間という項目があり、G-2800SDXでは5分、G-xxxDXAでは3分となっています。低速にして長時間動作させるのは、問題があるのかもしれません。まぁ、電圧を低くして運転するというのも仕様から逸脱しているので、殊更問題視しても無意味です。

 月面反射通信のために自動追尾するには、方位角を検出して、誤差が所定の範囲内ならローテーターを停止し、誤差が所定の誤差を逸脱していれば、CWまたはCCW方向に0.5秒程度回転するというアルゴリズムを採用します。そのためのコントローラは自作する予定なので、今回の実験結果から低速時は5V、高速時は12Vの電圧をローテータに加えるようにすることにします。電源装置はパソコン用のものが流用できそうです。低速時というのは、自動追尾時の速度であり、高速時というのは、西から東または東から西にアンテナを移動する時を想定しています。

 

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