院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

伝統俳句と現代俳句の違い

2013-06-18 06:01:54 | 俳句
 伝統俳句と現代俳句の違いは、添削が可能であるか否かというところにあると私は見ている。

 例えば、先日の「NHK俳壇」というテレビ番組で行われた視聴者の俳句に対する添削は・・

    原句  青蛙涼しき目元アイライン

 講師は、この俳句は「3段切れ」と言って、575がばらばらで調べが悪い。そこを直したほうがよいと、次のように添削した。

    添削後 青蛙目元涼しきアイライン

 このように一字一句を問題にした添削が、現代俳句では可能だろうか?次に手許にある現代俳句雑誌からランダムに引用してみる。

    あまねくは墨田区耳たぶのかたさ

    さきがけて咲きしへんぽん孤塁の旗

    すなあらし私の頭は無数の斜面

 平仮名を多用し、字余り字足らずをいとわないのが現代俳句の特徴かもしれない。上記の句を添削できる人はいるのだろうか?添削するも何も、それ以前に私には意味が解らない。

 こういう句なら、適当に気の利いた言葉をつなげれば、私でも出来てしまうような気がする。

 ピカソや山下洋輔のような前衛芸術家は、前衛ではない通常の絵画や音楽が、すでにものすごくうまい。彼らが(技術の要らない)前衛に挑戦することを許されたのは、彼らには前もって卓越した技能があったからだ。現代俳人たちは伝統俳句をとっくに卒業したのだろうか?彼らは伝統俳句程度なら、ものすごくうまいのだろうか?そのような話は聞いたことがない。

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