【ストーリー】
朽木藩の城代家老・大原頼母は日光東照宮の改修工事費を、札差の板倉屋藤兵衛に借りようとするが断られてしまった。
困った大原はおせいの元へ行き、密かに蓄えていた御用金562両を30日の間に5千両に増やしてほしいと頼む。
半兵衛と政吉は博打でその金の大半を失ってしまうが、富くじでの当選金と、お春が助けた六部の老人が遺した大金でなんとか5千両を集める。
大原の喜びもつかの間、大原が仕事屋に金を増やしてもらうよう頼んだことが気に入らない板倉屋は、朽木藩の御留守居役・脇坂に命じ、大原を殺してしまう。
板倉屋に奪われた5千両の手形を取り戻し、大原の仇を討つために仕事屋は再び動き出すが…。
【知ってるゲスト】
美川陽一郎、岡田英次、藤岡重慶、松田明
【名シーン】
①半兵衛さん、ヒゲを剃る
↑ヒゲは緒形さん自前のだったのかな?すっきりしちゃった半兵衛さんです。
②六部の老人
お春は行き倒れの六部の老人を保護する。
半兵衛「お前があんな奴…あんな貧乏神を引きずり込むから、俺が肝心の勝負の時に全然つかなくなるんじゃないか」
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自分の買った富くじが当選していたことを知る半兵衛。
半兵衛は六部の老人の布団に隠していたくじを抜き取るが、それを老人は見ていた。
半兵衛「じいさん、これからも飯食わして貰いてぇと思ったら、余計な口きくな!」
うなずく老人。
半兵衛「ようし!」
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容体が悪化する老人。
半兵衛「しっかりしてくれよおい、じいさん!
俺が悪かった…つらく当たるつもりはなかったんだけど、ついつい冷たくしちまってよ…
だけど俺恨まねえでくれよ、な?
本当はよ、いつまでもここにいてくれていいんだ。
じいさん一人くらいいたって、別に食うに困ることは…」
涙を浮かべる老人。彼は自分の身の上話をし、最後に半兵衛夫婦に感謝の言葉を述べる。
老人「これでやっと極楽へ行けます…つきましては…」
半兵衛「うん、なんだい?」
老人「お世話になったお礼として、これあなた方ご夫婦に差し上げます…」
事切れる老人。
半兵衛「じいさん!じいさん!…じいさん!」
↑老人は半兵衛にとっては貧乏神ではなく、福の神だった。
都合のいい展開ではあるが、こういうの嫌いではないです。
③板倉屋、度胸で勝負!
おせいは板倉屋の元へ向かうが、正体がばれてしまう。
板倉屋「さあ、殺せるものなら殺してみなさい。
私は金儲けが仕事、お金儲けは人を泣かさなければできません。それのどこがいけないのか。
ま、今度は私の負けだ。5千両は差し上げましょう。
それが博打で稼いだ汚い金だなどと公表は致しません。仕事屋のことも黙っていてあげましょう。
それで五分と五分…」
おせい「…」
おせいは板倉屋暗殺を諦め、去っていく。
おせい「あなたとは、またどこかでお目にかかるような気がします…」
板倉屋「フハハハ…ハハハ!」
↑岡田英次演じる巨悪・板倉屋。おせいを脅し、ついに追い払う。