おりんちゃんは入学してからは、勉強と給費生としてのお仕事をしなければいけない、毎日が忙しく、授業の予習復習もままならないのでした。
※まかないの、おいねおばちゃんに頼まれて、松浪先生のお宅へお使いに行く
おりんちゃん。うかない顔。
松浪先生、また あんな難しい顔をして私を見るんだべか。
君か。
こんにちは。
まかないの、おいねおばさんに頼まれて持ってきました。
君が?
はい。
それはわざわざ、さ、上がりたまえ。遠慮しないで。
よく来てくれたね。どうも有難う。
うちの婆やが、すっかり目が遠くなって
針仕事が出来なくなって、
おいねおばさんが、仕立てなおしてくれたんだ。
婆やさんは?
今、ちょうど使いに出ている。
あのこれ、おいねおばさんが先生にって
あ~これかぁ~(^o^)丿
先生、カツオの角煮がおすきなんですか?
大好きなんだ、いつもおいねおばさんに
作ってもらうんだ。
あのおばさんの角煮は天下一品でね。
う~ うまい!うん!!
指をチュパチュパと舐める先生。
先生、指でお行儀悪い事。
いや、これはね、こうしてつまみ食いを
するところが、何とも旨い!君もつまんで。
(日頃の厳しさはどこへ、大好物に相好を崩す松浪先生、可愛い~♥)
今日は特別に不作法お構いなし。
ほんとにいいんですか?ほんじゃ・・美味しい~
もう一つ、旨いだろう。天下一品だろ!
おいおい、僕の分も残しといてくれよ。
お茶を入れよう。
いや、今日は君は座っていなさい。
君は学校の掃除やまかないの手伝いで疲れているだろ。
入学したばかりの君が給費生の仕事は少し辛いだろ。
頑張るんだよ。
先生の思いやりのある優しい言葉に、こみ上げるおりんちゃんに、ハンカチを差し出す先生。
お茶まで先生にいれて貰いました。
そこへ、生の鰹を持ってやってきた、みどり
先生、こんにちは。私いいもの持ってきました。鰹の角煮好きなんでしょ!
生姜を買ってくるの忘れた~!
おりんちゃんと顔を見合わせて、ほほ笑む先生。
※みどりさん、いっつも いい所に登場します。 それはいいけど、生の鰹なんか持ってきて、腐らないのか心配になりますわ。。
ところが、おりんちゃんの一学期の期末試験は散々なもので、成績が悪い場合は給費生の資格は取り消されると宣言されてしまいます。
困った目をして窮地に立たされたおりんちゃんを見つめる、松浪先生。鰹の角煮を一緒に食べた、あの優しい松浪先生の笑顔はどこに💦
給費の取り消しは、退学と同じことになるのです。危うし、おりんちゃんの立場・・💦
生徒であり、給費生として働きながらの生活は、まだ子供の域を脱していないおりんちゃんには厳しいことばかり。成績が悪いのも仕方が無い気もするけれど、給費生というのは、固い覚悟がないとできないものなんだわ。タダは甘くはない・・
期末試験とかいうと、中学高校時代の6年間は中間テスト、期末テストと、テストが終わればまた次のテストの準備が始まり、息の抜ける日々は少なかった。試験中でも、ジュリーの出ている歌番組の歌唱場面だけは絶対に見る!見ないと、気持ちが落ち着きません。ビデオなんてなかった時代でしたからね。
テストはいつまで続くんだろうかと思ったこともあったけれど、そんなテストに追われる日々は必ず終わる。歳さえとれば。
還暦を過ぎ、もうテストを気にしないでいいんだ~というダレた日々を送っている今の私は、記憶力が全然ダメになりました。暗記が全くできない。若い時はやっぱり知識の吸収力が違うんだとつくづく感じます。海綿のように柔軟に知識を吸収できる若い時だからこそ、勉強できるし、はかどるんだろうなと今は思います。
松浪先生の大好きな鰹の角煮
前から思っていたんだけど、市販の鰹の角煮は どうしてあんなに赤いんだろう?