エアコンを買った話

台所(８畳位)のエアコンが効かなくなった。
二年前に末弟が何処からか「バッタもの」を取り寄せて、業者が来て、
２０年来使用してきた古いエアコンと取り替えたのである。

当初はよく動いていて、ガラス戸で仕切っている隣室(四畳半)までも
キンキンに冷えていた。だが翌年には壊れて、修理に１万６千円掛かっ
たが、その後も調子が宜しくない。今夏は、気温が３５度にもなると、
３０度にしか冷えない。「安物買いの銭失い」とは、このことである。

バァバが暑さについに切れて、家の中に居て熱中症になっちゃうよ！と
私の顔を恨めしそうに睨むのである。

私に８万円を手渡し、これでエアコンを買って来てくれというので、
最寄の家電量販店で、十畳用クラスの10万円台のモノを購入した。
他にエアコンの撤去と廃棄処分費用が９千円掛かったが、
不足分は私が自腹を切った。

店の人からは、ブレーカーが落ちる可能性があるので、専用の電気回路を
追加した方がいいと言われ、その場合、追加工事料金が１万６千円必要な
ので、訪問した工事業者に支払うように言われた。

今日午前中、工事のおっさんが来て、新しいエアコンを取付けて貰った。
「取付工事費込み」のはずだが、追加工事代が５千円弱掛かった。
これは延長コードとか取付け用の金具等、規定外の費用であるらしい。

私は電気は不案内なので、専用の電気回路の追加について訊いてみたら、
我が家は４０アンペアの電力契約だが、８０アンペアまで増やせるそうで
利用アンペアを増やすには、東京電力と契約を結び直し、配電盤に増設の
工事を業者がするというもので、それには５～６万円掛かるそうである。

そんなにカネの掛かる話とは知らなかった。
販売店での１万６千円だかの電気回路の工事とは、何なんだろうか？
工事屋のおっさんは、「お店の人が分かってないんだよ」という。
とにかく、従前通りに電気を使用して現状で問題ない、とのことだった。

余計なカネが掛からず、ホッとした。
取付工事完了の書類にサインをすると、おっさんは、バァバが差し出した
オロナミンＣをイッキに飲み干し、忙しそうに去って行った。

このおっさん、お盆だというのに今日は５件の仕事を抱えているらしい。
手が肉厚で丸っこかったが、素直そうな人の手に見えた。
御暑い処、ご苦労さんでした。何かあったら、また宜しく。