ジョン・レノンは先月で生誕70年、今年没後30年になるようだ。
ここ数日ビートルズの「アンソロジー(1~3)」CDを聴いていた。
若い頃のジョンの歌声を聴くと、気持ちがいきいきしてくる。
私は、今でも部屋にA1サイズのビートルズ・ポスターを張る程に、
彼等のファンなのだけど、ビートルズの魅力とは、楽曲やハーモニー
の上手さやら、ルクス等はさて措いても、この陽性の元気の良さ、
「若さ」と「自由」を体現しているプレゼンスにあると思う。
「アンソロジー」というレコーディングのクズのような演奏を聴いて
いても、彼等の陽気さは相変わらずである。歌の途中にジョンは何度
も笑い出して演奏が止まるし、レコーディングだか遊んでいるのか、
分からない。彼等は、何だか楽しくて仕方がないようだ。
20代の、最も若さとエネルギーがあった頃、ヒトは誰もがビートルズ
のようであった。いや、それはウソ、無理かもしれない。だが、誰も
がそうで有り得た年代なのだ。彼等が特別ではないはずだ。
四人は揃ってイギリスの田舎、リヴァプールという港町の出身である。
さほど裕福な出身でもなければ、50~60年代という、時代もまだまだ
貧しく暗い世相で、今のように華やかで豊かではなかった。
そんな背景と併せて考えてみると、ビートルズという四人の若者の、
自由で快活なプレゼンスが、どこから、どのようにして湧き出てくる
ものか、不思議である。彼等の、人々を熱狂させた、オーラのような
輝きは何によっているのだろうか?
ビートルズは、60年代後半からジョンが内省的、思索的に心変わりし
てから音楽的にも風貌等の外見的にも、大きく変貌したように思う。
初期ビートルズのようなのびのびした陽気さから、落ち着いた重厚感
のあるサウンドやいぶし銀ないでたちへと移行し、またグループとし
てのまとまりよりも、メンバーが各自自分の道を模索し始める。
ところで「アンソロジー」のような、レコーディング風景的なCDは
ビートルズ・ファン以外には魅力はなかろう。昔のバンドのレコーデ
ィングの作業クズような音がCDとなり、商売が成り立つロック・ア
ーティストは、ビートルズと若くして死んだジミヘン位だろうか。
1962年、夜明け前のビートルズ。
デッカ・レコードのオーディションに不合格となり、ジョージ・マー
チンに呼ばれて再度ロンドンへ。6月、アビーロードのスタジオで録
音された「Love Me Do」は、ドラマーがピート・ベストだった。
いまだ明け切らぬ闇にでも響くかのような、ジョンのハーモニカ。
レコード・デビューそして、ヒットチャートを駆け上るビートルズ。
踊るように「抱きしめたい」を歌っていた頃のジョンやポール。
歌声と演奏、彼等に初めて出会い、彼等に熱狂する若者たち。
私にはリアル・タイムの記憶も体験もないのに、どうしてか、
自分の若き日々の出来事かのように、彼等がとても懐かしく、嬉しい。
ここ数日ビートルズの「アンソロジー(1~3)」CDを聴いていた。
若い頃のジョンの歌声を聴くと、気持ちがいきいきしてくる。
私は、今でも部屋にA1サイズのビートルズ・ポスターを張る程に、
彼等のファンなのだけど、ビートルズの魅力とは、楽曲やハーモニー
の上手さやら、ルクス等はさて措いても、この陽性の元気の良さ、
「若さ」と「自由」を体現しているプレゼンスにあると思う。
「アンソロジー」というレコーディングのクズのような演奏を聴いて
いても、彼等の陽気さは相変わらずである。歌の途中にジョンは何度
も笑い出して演奏が止まるし、レコーディングだか遊んでいるのか、
分からない。彼等は、何だか楽しくて仕方がないようだ。
20代の、最も若さとエネルギーがあった頃、ヒトは誰もがビートルズ
のようであった。いや、それはウソ、無理かもしれない。だが、誰も
がそうで有り得た年代なのだ。彼等が特別ではないはずだ。
四人は揃ってイギリスの田舎、リヴァプールという港町の出身である。
さほど裕福な出身でもなければ、50~60年代という、時代もまだまだ
貧しく暗い世相で、今のように華やかで豊かではなかった。
そんな背景と併せて考えてみると、ビートルズという四人の若者の、
自由で快活なプレゼンスが、どこから、どのようにして湧き出てくる
ものか、不思議である。彼等の、人々を熱狂させた、オーラのような
輝きは何によっているのだろうか?
ビートルズは、60年代後半からジョンが内省的、思索的に心変わりし
てから音楽的にも風貌等の外見的にも、大きく変貌したように思う。
初期ビートルズのようなのびのびした陽気さから、落ち着いた重厚感
のあるサウンドやいぶし銀ないでたちへと移行し、またグループとし
てのまとまりよりも、メンバーが各自自分の道を模索し始める。
ところで「アンソロジー」のような、レコーディング風景的なCDは
ビートルズ・ファン以外には魅力はなかろう。昔のバンドのレコーデ
ィングの作業クズような音がCDとなり、商売が成り立つロック・ア
ーティストは、ビートルズと若くして死んだジミヘン位だろうか。
1962年、夜明け前のビートルズ。
デッカ・レコードのオーディションに不合格となり、ジョージ・マー
チンに呼ばれて再度ロンドンへ。6月、アビーロードのスタジオで録
音された「Love Me Do」は、ドラマーがピート・ベストだった。
いまだ明け切らぬ闇にでも響くかのような、ジョンのハーモニカ。
レコード・デビューそして、ヒットチャートを駆け上るビートルズ。
踊るように「抱きしめたい」を歌っていた頃のジョンやポール。
歌声と演奏、彼等に初めて出会い、彼等に熱狂する若者たち。
私にはリアル・タイムの記憶も体験もないのに、どうしてか、
自分の若き日々の出来事かのように、彼等がとても懐かしく、嬉しい。