都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

雨上がりの桂離宮は池の水が抜かれる:水源と排水に気づき、霰零しの工事に感嘆

2018-02-10 03:15:04 | 京都

 昨日の雨も上がり、ゆったり見ようとしたら、池の水が抜かれている。鼓の瀧の北西にある井堰から現在はポンプアップで地下水を取水して水路で導いている。この水路が浅くなったため浚渫工事をしているとのこと。合わせて一部の護岸の杭もやり替えるようだ。桂川の河床が今より2m高かった頃は、桂川からの井堰による直接取水、次に洛西用水からの導水、補助的に池に湧水があったようだ。( http://www.nankyudai.ac.jp/library/pdf/38A39-46.pdf )排水も昔は螢谷の奥の堰(今回、初めて写真に撮った)だが、今は松琴亭の南東のオーバーフロー桝から桂川への排水(桂川の水位が低いため)

 29人で案内は、先月と同じ上村さん。まあゆったりとしている。

 水位が低いため、石組がよく分かる。松琴亭の流れ手水の石組、中島の南の島で松琴亭側には三尊石のような石組が明らかに。先日の学芸セミナーで野村先生ご指摘の天橋立、先の石橋の鶴石、亀石がよく分かる。

 笑意軒の船着場の石を重ね杭で押さえた岸の工法が顔を出していた。弓道の芝生にある梅のつぼみが膨らんでいた。陽の温かさで書院のこけら葺き屋根から湯気が見えた。

 工事が多く、古書院の前の延段あたりは石の目地をやり替え白く目立っていた。全体に苔が大分よくなっていた。

 古書院の月見台から月波楼に向かう庭に移動した猫が日向ぼっこで人気者。人なれしているとのこと。

 古書院中門の外では霰零し(あられこぼし)のやり替えが見られた。丁寧に親方と若いの二人でやっている。水準を出す水糸が引かれている。どうも裏方用の船着き場への水路の近くであり地盤が緩んだように見受けられた。桂川の石は苑内の竹藪中からと川瀬さんから聞いた。形は色々、しかし平面を上にする下は突き固められた土だ。(川瀬昇作 桂離宮・修学院離宮・仙洞御所 P116参照)

50分であっけなく終わったのも前回と同じ。


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