都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

洛中洛外屏風図(小島道祐):よくわかる名著

2016-08-03 03:55:13 | 京都

 ためになる著作で洛中洛外屏風図の決め手となる解説。高橋康夫さんよりはるかに分かりやすい。知見は:

・六曲一双、右隻(西隻)、左隻(東隻 北:冬、南:夏、東:春、西:秋)、北北東に向かう線で左右を分割

・粉本(ふんぽん:下絵などの意味)がお手本、同じような景色が多い理由

・デフォルメして描く、街区に3つのお店など(実際は120m)

・6月のモチーフは祇園会、今の祇園祭

・相国寺塔上からの風景を活用、東寺の塔も(舟木本)、花の御所と細川邸など時代ごと、注文毎にモチーフ変化

・舟木本は風俗を、二条万里小路(までのこうじ 柳町遊里)、六条三筋町、島原と変遷する色街や尼僧と僧のあいびきや暴力など、また「職人尽し」、「店尽し」のガイド本に変容、岩佐又兵衛作か、後妻打ち(うわなり)は通い婚の騒動で週刊誌的

・嫁入り道具に洛中洛外屏風図が無難で流行る→量産、「住吉具慶」の工房など

 ためになる、役に立つ、歴博もすごい、登場人物の分析は驚嘆する

http://www.rekihaku.ac.jp/rakuchu-rakugai/DB/kohon_research/kohon_people_DB.php


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