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ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

586話 悪臭のする町  (ルフィの兄弟-5)

2017年02月16日 | 頂上戦争編





ある日、ブルージャム海賊団を使ってサボを探していた「高町」の貴族であるサボの父親に、サボが捕まってしまう。
「サボはうちの子だ!!!子供が産んでもらった親の言いなりになるのは、当然の義務!!ゴミクズ共め!!ゴミ山の子供の血がついてしまった、汚らわしい。消毒せねば!!」と貴族の理論を振りかざし、サボは数年ぶりに会った実の父親に激しい嫌悪感を抱いた。



だが、サボの父親はブルージャム海賊団に、この二人が二度とサボに近付かないように始末するよう命じた。「ゴミ山の人間など人の形をしたゴミだ」と言い切る父親だ、二人の命など躊躇なく殺してしまうだろう。サボは、エースとルフィの命を守る為、「高町」に帰ることを決意した。
「お父さん、わかった。何でも言うとおりにするよ、言う通りに生きるから!!この二人を傷つけるのだけは、やめてくれ!!お願いします・・・、大切な兄弟なんだ!!!」そう言うと、サボは自分の足でゴミ山を出て行った。

サボは決して振り返らなかった。泣き顔を見せたなら、きっと二人は命を賭けて助けに来て、命を落とすだろうから・・・。





サボが帰った後、納得できないエースとルフィに、海賊ブルージャムは教えて聞かせた。
「貴族に生まれるなんて事は、頑張って出来る事じゃねぇ、祝福の星の下に生まれるって事だ。あいつの事は忘れてやりな。それが優しさってモンだ。兄弟に思うなら放っとくのが奴の為さ」と説得され、殺さない変わりに、仕事を手伝うように言われた。
仕事とは、サボの父親からの依頼で、ゴミ山に”箱”をまんべんなく置いていくというものだった。





「高町」へと帰ってきたサボは、ここの全てに反吐が出そうだった。
両親はすでにサボの代理として、貴族の子の中から優秀な子供を養子として引き取って育てており、8歳の義弟ステリーは両親や他貴族達と同じ考え方をしていた。
サボは、この腹黒で欲深い差別主義者の義弟が、自分の地位を奪うことや、自分の事を悪く言われても別に腹は立たなかった。


だが、どうしても許せない発言があった。
世界政府の視察団が3日後に「ゴア王国」に立ち寄るのだが、今回は、あの世界貴族である『天竜人』が艦に乗っているとのことが王族達が大騒ぎしている。国の汚点は全て焼き尽くしてなかった事にしようと、明日の可燃ごみの日の夜に「グレイ・ターミナル」に火事を起こして焼き払うのだと言う。

サボは驚愕する。ゴミ山には、たくさんの人が住み、ゴミ山から生活資源を見つけて暮らしているというのに!!!?
だが「王族・貴族」達の感覚は違っていた。
ゴミ山とゴミ山に住む人間がいなくなれば、この国はキレイになる。この国の「汚点」は人もゴミも燃やして何が悪いと言うのである。



サボは居てもたってもいられず、屋敷を飛び出して「高町」の人達に話を聞くも、皆そんな事は知っているが、それがどうかしたのか、ゴミを焼くことぐらい騒ぐように事でもない、と平然といつもの日常を送っているだけだった。
自分達貴族は特別な存在で、そうした処理を行う権限を持つ立場である、と言う貴族達にサボは吐き気がして、ゴミ山へと向かって走り出した。

エース!!ルフィ!!この町はイカれている!!これから人が死ぬと知ってもメシを食い、勉強しろと言う。ゴミ山から逃げろ!!この国の人間達は今夜!!国の汚点を焼く捨てる気だ!!!




夜になり、エースとルフィが運んだ箱が、油と爆破装置だと知った時には、時すでに遅しであった。ゴミ山からは、四方八方から逃げ手を防ぐように火が上がり、そこに住む人達は行き場を失った。



ゴミ山の焼却を手伝い、この仕事が終われば貴族にしてやろうと言われていたブルージャム海賊団達は裏切られ、今回の火事の罪をなすりつけられた上で、ゴミと共に焼き殺されようとしていた。



サボがグレイ・ターミナルと端町を繋ぐ「大門」に到着すると、大門は王族の命で固く閉じられ、空けられないように軍隊が警備していた。
道端でうずくまって無くサボに、声をかけた黒いマントの男がいた。
「・・・どうした少年」
サボは「この火事の犯人は王族と貴族なんだ!!この町はゴミ山よりもイヤな臭いがする!!人間の腐ったイヤナな臭いがする!!!ここにいてもおれは自由になれない・・・!!!おれは・・・貴族に生まれて恥ずかしい!!!」と泣いた。






少年の必死の声に、その男ドラゴンは衝撃を受けた。
(とうとう子供にコレを言わせるのか・・!!ゴア王国!!)
「わかるとも・・・。おれもこの国に生まれた。しかし、まだおれにはこの国を変えられる程の力がない!!君の話は忘れない」




エースとルフィも、火の海の中を逃げ惑った。えんえんと泣き言を言うルフィを、エースは叱咤しながら「なにとかなる!おれがついている!!」とルフィを奮い立たせて逃げ続けていた。









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