46巻-444話 ゴースト島の冒険 （ｽﾘﾗｰﾊﾞｰｸとの遭遇-3）

突然出会ったゴースト船のガイコツ男と、突然現れたゴーストは、不気味なゴースト島の方へと去ってしまった。
次々と起きる不思議な事態を、ロビンは冷静に分析した。
「先ほどの大きな振動が、あの口みたいな門が閉じた音だとすれば、この船は今、島を取り囲む壁の内側に閉じ込められたという事。この島は人工的に海を彷徨い、ターゲットを見つけると人工的に閉じ込めている・・」




ナミ、チョッパー、ウソップの臆病トリオがどう言おうとも船長は行く気満々で、脱出方法がない以上、ゴースト島「スリラーバーク」に上陸せざるを得ない事態だった。
上陸に関して、フランキーからの説明があった。
サニー号には「ソルジャードックシステム、チャンネル2」という機能が備わっている。システムのチャンネルは5つあり、0が2つに、1、2、3、4番の各ドックより各種機能が発動するようになっている。



チャンネル0は、「補助外輪（サポートパドル）
チャンネル1は、一人乗りウェイバー「シロモクバ1号」
チャンネル2は、4人乗り買出し船、蒸気機関・外輪船（パドルシップ）「ミニメリー2号」
チャンネル3は、3人乗り偵察潜水艇「シャークサブマージ３号」
チャンネル4は、未定。



”麦わらの一味”はまたメリー号と旅が出来る喜びと、フランキーの心遣いに和んで喜び、早速ナミ、ウソップ、チョッパーの３人はミニメリー２号で海に繰り出した。





船に残ってナミ達の帰りを持つルフィ達に、おかしな事が起きだした。
ルフィの顔がにょーんと伸びたり、ゾロの刀が勝手に飛び出したり、ロビンの体によだれのようなものがついたり・・・目に見えぬナニカが猛獣のような声を出していたり、サンジの体が宙に浮いたり・・・目には見えぬが"何者かに触られた感触"はしっかりとあるが、それが何だかはわからない。


見えないナニカが消えたと思えば、今度は不自然な波がサニー号とゴースト船を勝手に岸に寄せて、巨大な"くもの糸"で身動きが取れないように縛り付けられた。ふと見ると、ナミ達が乗っていたはずの｢ミニメリー号」も蜘蛛の糸にからめ取られていて、中には誰も乗っていなかった。
こうなっては仕方がない。船に残った４人もゴースト島に上陸する事にした。


先に偵察に行ったナミ達３人は、乗っていたミニメリー号がスリラーバークへと引き寄せられるように停泊し、３人は不本意に島に上陸させられていた。
上陸したナミ達３人に襲い掛かるのは、２匹の犬と1匹のキツネで出来た奇妙な「ケルベロス」であった。




ケルベロスから逃げて島内の奥地に入り込んでしまった３人は、「ヒルドン」という名のこうもりのような人に、馬車で屋敷に来るよう勧められた。
「この森は夜になるとこの世のものとは思えぬ程に危険な森へと変化します。もしよしろければ、この馬車でドクトル・ホグバッグ様のお屋敷へ招待いたしましょう」

ドクトル・ホグバッグの名を聞いたチョッパーが驚いた。