ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

486話 ピアノ    (ブルックの記憶---1)

2016年11月06日 | スリラーバーク編




スリラーバークから、「ゲッコー・モリア」も「暴君くま」も居なくなり、しばしの平和が訪れた。

モリアは、気絶したままボグバックとアブサロムによって連れ出されていた。
彼らには、まだまだ野望があった。



ボグバックは、暴君くまがスリラーバークに来た理由を探っているうちに、ある事件の事を知った。
王下七武海に新規加入した『黒ひげ』という男は、あの『白ひげ海賊団』の2番隊隊長の『火拳のエース』を政府への手土産として持って行ったとのこと。『火拳のエース』は、現在大監獄『インペルダウン』に幽閉されている。



エースといえば、白ひげの優秀な子分として有名、事によっては、海賊時代がひっくり返る事件に発展する。
その絶好の機会に、ゲッコー・モリアを海賊王にする夢を捨ててはいなかった。





「暴君くま」の放った衝撃から起き上がった、スリラーバークの住民達と、麦わらの一味がサニー号に来てみると、誰の仕業かわからないが、ありったけの財宝と食糧が積み込まれてあった。
(ペローナが脱出を計った時に積み込んだ)

ナミは、財宝に囲まれて幸せ気分だったのと、あの猪のローラと再会できた嬉しさでご機嫌だった。



幸せ気分を満喫していたのは、影を取られた者達もだった。
何年かぶりに浴びる、ぽかぽかと暖かい太陽の光に、身も心も満足していた。
しかも、麦わらのコックの作る料理はこの上なく絶品で、トナカイやガイコツ、フランキー達はこの上なく愉快だった。

ただ、ゾロだけは重症を負って目を覚まさなかった。
あの『暴君くま』が何もせずに帰るわけがない、ゾロの重傷とくまがいないのに関係があるとは思うものの、それ以上の事はわからないでいた。



サンジは、自分が気絶した後の様子を知るリスキー兄弟を連れ出して、詳しい事情を聞いた。
「・・・成程、それでルフィが元気になり、ゾロがああなったのか・・・無茶しやがる・・・」
リスキー兄弟が、この男の武勇伝を皆に伝えようとしたところを、サンジが止めた。
「ヤボなマネはするな!あいつは恩を売りたくて命張ったわけじゃねェ!!特に自分の苦痛で仲間を傷つけたと知ったルフィの立場はどうなる!!」
その言葉に、サンジからも男のありざまを教えられた、リスキー兄弟であった。



この話を、その能力を使って隠れ聞いていたロビンは納得した。仲間の為に命を張る・・・この一味らしい。



スリラーバーク被害者の会のみんなと、麦わらの一味の宴もたけなわとなった頃、ブルックがピアノを弾きだした。
曲は「ビンクスの酒」

昔の海賊は、辛いときも楽しい時も、みんなこの唄を歌っていた。
ルフィはこの唄を、シャンクス達がよく歌っていた事を思い出し、ブルックのピアノの上で唄を聴いた。
聴きながらブルックに「お前さ、おれの仲間になるんだろ?」と誘ったが、ブルックは返事を渋った。
「私、”仲間”との約束があるんです。それを果たさなければ、私、男が立ちません!!」



ルフィは、フランキー達からその話を聞いていた。
ブルックが、ラブーンと再開の約束をしている事、ブルックは何が何でも生きてラブーンに逢いたいこと。
ルフィは「ああ、ラブーンの事だろ、知ってるよ。ラブーンは元気に仲間の帰りを待ってた!!」

その言葉に、ブルックは涙が止まらなくなった。
嬉しくて泣いたのは、何年ぶりなのだろう。
哀しいことがありすぎて、涙など枯れて出ないと思っていたその目から、嬉しくて嬉しくて、涙が溢れた。
「そうですか・・・!!!彼は元気ですか・・・・!!!ウオオオ・・・こんなに嬉しい日はない・・・」



もう、仲間など本当はこの世のどこにもいないのかもしれない・・と思っていた。
だげと、もしかすると・・・。その思いを消すことが出来ず、確認する為に50年を生きていたのだ。
ただ、それだけが孤独な屍となった彼の生きる糧だった。





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