482話 陽がのぼる

モリアとの最終決戦は、ルフィに託された。
朝日が昇り、影を取られた者達が日陰へと身を隠す中、ローラ船長と、麦わらの一味達は決して逃げようとはしなかった。



彼等を引き留めようとする影を失くした被害者の会の達に対して、ゾロは「見学なら黙って見てろ、モリアとの勝負はついてる！ただし、朝日が昇るまでの時間との勝負だ。モリアはいかれたパワーで時間稼ぎするハラだ」と言ってルフィを見た。



ルフィは【ギアセカンド】で、体中から煙を立ち上げた。
モリアはこの海では、若造や出る杭は潰されていくものだと言ったが、ルフィはそれを否定した。
「おれは若造だろうが、出る杭だろうが、潰されねぇ、ゴムだから」








モリアのその膨れ上がった腹に【ＪＥＴピストル】で体当たりし、その衝撃で、モリアの口から影が漏れ出していく。




モリアは、ルフィの攻撃を止めるべく、影を操る【欠片蝙蝠（ブリックバッド）】の【影箱（ブラックボックス）】に閉じ込めると、あの巨体で箱ごと叩き潰した。




だが、相手はゴム人間、叩き潰されたところで潰れはしない。
箱の中から飛び出したルフィは【ＪＴＥ砲弾】で、モリアの腹にぶち当たった。
影を吐きだせ！！！だがモリアは自分の口を抑えて影を体内に閉じ込める。

ローラは、その体が溶けていくのをものともせずに叫んだ。
「帰ってきなさいよ！！生まれた時からずっと一緒だったじゃない！！！」影を取られてから3年間、自分の影が入ったゾンビを探し続けてきた。その影が今、目の前にあるのが悔しく、もどかしかった。



ローラを真似てルフィも叫んだ。
「おれの影にも一言あるぞ！お前っ！！！海賊王になりてーんなら、しっかりおれについてこいっ！！！！」



ルフィの激突の衝撃で塔が崩壊し、モリアは塔の下敷きになり、その口から一気に大量の影が大放出された。



だが、塔の倒壊によって、遮られていたラ日光が一気に刺し、ゾロ・サンジ・ロビンの体がサーーと溶けていった。