もうひとつの部屋

昔の記憶に、もう一度会える場所にしようと思っています。

「保護区」に暮らす

2023-05-28 17:40:40 | ひとりごと

うちは4人家族。

親たちは60代もそろそろ終わり。

息子たちは30代。


各人かろうじて個室がある程度の

マンションに住んで22年。


家を建てるにはお金が足りず

比較的安かったマンションを購入。


そのときの条件が

「一人一部屋確保できること」

20年に10回引っ越した挙句の

ギリギリの結論だった。



その後、住人は変わっていない。

誰も出ていかず、だれも(もちろん?)

入ってこない。


小学生たちが、毎日何人も

出入りしたのも、ほんの数年。


あとはずっと

「4人用シェアハウス」のまま。



住人たちも(血縁の家族とはいえ)

早くから「隣人同士」になっている。

特別な努力も、細々とした喧嘩もなしに

暗黙の了解?でそうなった(と思う)


「隣の人に言わない、しない」ようなコトは

誰も言わない。しない。それだけのこと。



お蔭でわたしは、気づいてみたら

「保護区」で、のうのうと暮らしている。


共通スペースの管理人ですらなくなって

ただの一人暮らしの高齢者。



同じことを何度口にしようと

とがめられることはない。


家事の要領がわるかろうが

むやみと時間が掛かろうが

誰からも何も言われない。


出来ないと思ったことは

そう思った時点で放り出して

誰かに丸投げしてもいい。




今わたしにあるのは、ただ

「みんな元気でいてほしい」

それだけ。


こんな「保護区」でなら、どんな人も

脅かされずに、その人のままで

暮らしていけるんじゃないか…

 

そんなことをふと思う一方で

「早くボケますよ」と言った知人のことも

思い出して、可笑しくなる(^^;

 

先のことなど誰にもわからない。


「保護区」は、つかのまのサンクチュアリ…

それならそれでかまわない。


「今」を大切に、生きていけるものなら。

 

 

 

コメント
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