眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

「2016年 高知オフシアター・ベストテン上映会」に行ってきました~(^^)

2017-07-10 18:16:44 | 映画・本

高知では毎年恒例の上映会です。前年(今回だと2016年)に高知県で自主上映された映画から、外国映画と日本映画それぞれのベストテンを選び、その上位作品各1本プラス1本(高知未公開作品)の計3本を、2日間にわたって上映します。


10年ほど前、ベストテン作品を選ぶ選考会の紹介を新聞で見つけ、オソルオソル参加希望の申し込みをしたのがきっかけで、いつのまにか当日のお手伝い(のマネごと)をさせて頂くようになりました。

例によって私は力仕事は全然できず、前売り券を売れるような知人もおらず、ソモソモ映画上映の裏方作業をいまだによくわかっておらず・・・というわけで、当日モギリさん?店番?招き猫(そこにいるだけ)?のマネをするだけなのですが、それがとっても楽しい~(^^)。

スタッフの方たちと、ゆっくりいろんな話ができます。私よりずっと映画人生が深い方たちと、映画の話もそれ以外の話も、ヒソヒソ、キャッキャ、わいわい、あーだこーだ、え~っとあの人(あの映画)なんて言ったっけ・・・と、じっくり聞けたり、ガールズ・トーク?になったりしているうちに、数時間が経ってしまう(本当)。(もちろんスタッフ作業も挟まるので、喋りっぱなしは私くらいで、他の方たちは結構忙しい(^^;)


今回は、邦画第1位『セトウツミ』、洋画第3位『独裁者と小さな孫』、それにオプションとして高知未公開作品から『トランボ  ハリウッドに最も嫌われた男』が上映されました。

7月初めの週末2日間で、高知で初めての「トランボ」は4回、再上映の他2本は3回の上映でした。お客さんの延べ人数は2日間で、「トランボ」が133人、『セトウツミ』が103人、『独裁者と小さな孫』が121人とのこと。

合計で357人というのは、私などにはソコソコお客さんが入ってるなあ・・・という風に見えてちょっと嬉しかったのですが、朝日新聞社からあった助成金がなくなったのが大きいとのことで、収支がどうなるのかはまだ判りません。


でも、お客さんはそれぞれ「この映画を観たい!」とはっきり決めて来ておられる様子で、「トランボ」については「これは観られんかと思うちょった」「今日はこれ観に来たんよ」。パンフレットもよく売れました。
『独裁者と小さな孫』では「1回観たんやけどもう1回観とうて」というおばあちゃまも。
驚かされたのが『セトウツミ』で、高校生くらいの男の子たちもいましたが、多かったのは中高年の女性たち。「この間見逃したき」「あの子が面白いんよぉ」などなど。


映画のことを少し書くと、私は「トランボ」だけ観たのですが・・・

アメリカの50年代の「赤狩り」については、これまでも映画で見かけることがありましたが、死ぬ思い(だったと思う)で道を切り開いて、数々の名作と言われる脚本を書き、クレジットに名前も載らない時代を生き延びて、名誉回復に漕ぎつけたダルトン・トランボ(ブライアン・クランストン)というハリウッドの「共産主義者」の個性と信念!に、圧倒されました。

でも、それとは別に、(他のスタッフの方も言われたのですが)この映画は "家族” の映画でもあったのだな・・・と。トランボ自身が家族を大事に思っているのも伝わってくるのですが、それ以上に妻クレオ(ダイアン・レイン!)の温かさと聡明さ、彼女がどれほど「家族」のことを考えていたかが、とても印象的でした。

戦争への道を転がり始めて久しい?今の日本のことを思うと、「トランボ」は単なる外国の映画人・映画界の歴史を描いた映画ではなく、「他人事とは思えない」内容を含んでいると思いました。




上映会当日は、たまたま大雨にもならず、本当に幸運でした。
台風と集中豪雨で、今あちこちで大変なことになっています。(雨の恐ろしさは、私もかつてささやかながら体験しました)
まだ真っ最中のことで、梅雨が明けるまでの長さを思うと・・・被災された方々のことが本当に心配です。
これ以上大雨になりませんように。ただ祈るばかりです。

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