眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

最も信用できないモノは・・・

2017-04-18 14:46:17 | 自分のこと

なあんていうと、最近は一国の指導者だの何だのを想像させてしまいそうだけれど、私の場合はそうじゃなくて・・・「最も信用できない」のは、ごく単純・ささやかに「自分のアタマ」(^^;。

元々「首から上」の安定性に欠ける?のは自覚していた。

若い頃から「うつの波」だの離人症だのにつきまとわれ、ここ10年ほどは「化学物質に過敏な傾向」にも振り回されている。(私はアレルギーに類するコトも、どちらかというとアタマの中の回路やスイッチ?の問題のような気が、経験的にしているので。もちろん素人の感覚だけれど)

ところが年と共に、別の問題が出てきた。といっても、誰にでも起きる「物忘れ」の話なのだけれど・・・「精神的なエネルギーが不足している(要するに「うつっぽくて不調」)時期にはよくあること」では済まない?ようなことが起きる。

たとえば・・・

昨日はやっとの思い(大袈裟じゃないのが我ながらイヤだ)で近くの銀行まで歩いて、お金を下ろして税金を振り込もうとしたのに、その間イロイロあって・・・

(長い話を短く言うと)結局スーパーの出口のカウンター(買ったものを袋詰めする場所)に、通帳・カード・振込用紙とまとまった現金(税金1年分)を・・・置き忘れた。(調子が悪いのなら、なんで銀行でさっさと支払わなかったの?と言われれば、まさにそのとおり。でも、「アタマの働かない」時期には、こういうことがまま起きるのデス)

家の近くまで帰ってきて、やっと気づいて引き返す。途中、「ほんとにスーパーかなあ」とか「無くなってたら大変だなあ」とは思うものの、(なんせアタマのエネルギー不足なので)深刻に考える気にならない。それでも、せっせと歩いて戻ってみたら、(シワだらけの本屋のビニル袋に入って)カウンターに自分で置いたままになっていた。

「あ、やっぱりあった」 中身の無事を確認してホッとしたものの・・・それ以上の感動はなし(当たり前か)。

でも、かつて大都会の真ん中に住んだときには、何かを置きっ放しにしたり、自転車の鍵をかけ忘れたりしたら、数分で無くなる・・・というのを身近で聞き、自分でも経験したので、こういうときは、今住んでる街に感謝したくなる。(これまでも、同じようなシチュエーションで、財布(或いは買った商品自体)を置き忘れたことが何度かあるけど、毎回ちゃんとそのまま待ってて?くれた)

考えてみると、この手の話は他にもある。

数年前には、確定申告のため税務署に出かけ、建物の入り口まで来てようやく、書いた書類一式、家の玄関に置き忘れたのに気づいて、取りに帰った。その昔、学生の頃には、買おうと思った本を(レジに出すのを忘れて)そのまま持って本屋を出てしまったり。(もちろん、すぐに支払いをしに戻った)

いやいや、もしかして、もっともっと昔から、自分は「うっかり」人種だったのかも。小学校の頃は、忘れ物では関脇・大関クラスだったし、中学校でもよく、お弁当だの体操着だのを忘れて行った)

不思議なことに、そういう「忘れ物」について親から注意されたことはなかった。(大体、私の父親は、「1年に50本、傘をなくしたことがある」 人だった。「一つのことに集中するから、他を忘れるのよね」などと、母は言っていたと思う) 

・・・なあんて、昔を懐かしんでる場合じゃないんだけど。


今回の「通帳・カード・現金」事故で、再確認したこと。今の自分は「重要なモノを持参してる」ことさえ、ほんの短い時間しか意識していられない(らしい)。元々、アタマの中の「受付トレイ」がせいぜい1~2個しかないヒトで、同時に複数のことを注意していられない方ではあったものの、今では、そのトレイがあるかどうかもアヤシイ。

帰宅してから、若い友人にあったことを話すと、「僕もウッカリ人種だから、親近感と言うかなんと言うか(笑)。でもね、基本的には『同時に2つのことを抱えるな』ってこと。と言いつつ、現実はそうもいかないんだけど」

そうか・・・「ウッカリ」は遺伝するのか。

などと話しているうちに、「老いによる物忘れ」などという深刻さはカケラも無くなって、自分は昔からウッカリ・ボンヤリだったんだなあ・・・という感慨(理解?)だけが残った。(こんな風だから、自分は「学習」しないんだろうな。でも、「誰かが聞いてくれる」っていいよね)


 

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